今日で3月も終わりです。
我が団地にある公園の桜の蕾も、昨日の好天で、おそらく今日は開花しているでしょう。
後ほど、公園ジョギングを兼ねて確認しに行くつもりです。
昨日、我が部屋の書棚の整理をしました。
ライティングデスクにある書棚は、ほとんど全てドイツ関係書籍となりました。
実は、私的感情に訴える所あって(中身は大変レベルが低いので内緒です)、ドイツ一色にしました。
元々、私の大学での専門はドイツ語です。
しかし、学生時代は、あまり勉強しませんでした。
ところが、一昨日から、突然、ドイツ語に恩返しをしたくなったのです。
母校にも恩返しをしたくなったのです。
恩師の皆さんにも恩返しをしたくなったのです。
理由は、ここでは述べませんが、ドイツ語を再び勉強することが、
私の出来得る、
母校、先生方への恩返しと思ったのです。
そして、やはりドイツはゲーテにあると再認識しました。
(若い頃のゲーテです。美少年です)
(80歳頃のゲーテです)
ゲーテは学者でもあり、政治家でもあり、文筆家でもありました。
また、ゲーテの作品には非常に多くの作曲家が曲を付けています。
特に重要なのは『魔王』『野ばら』等のシューベルトによる歌曲でしょう。
シューベルトが生涯作曲した600曲もの歌曲のうち70曲ほどがゲーテの作品に付けられた曲なのです。
私は、『魔王』を聴くと、その詩の内容の悲しみに、いつも心を打たれてきました。
病が悪化した息子を馬に乗せ、夜中に、医者の所へと疾駆しますが、途中で息子は息絶えてしまうのです。
それは、魔王が成せることだったのです。
彼は、現役時代イタリア旅行をしています。
とにかく、イタリアの温暖な気候、人々の陽気な人柄等、ドイツでは味わえない体験をし、
「イタリア紀行」なる、本も出しています。
尚、この旅行の途上で随行していた息子を亡くしています。
ゲーテの代表作「若きウェテルの悩み」は、世界中で読まれ、この小説に感化し、多数の若者が自死したということです。
また、この中に登場する、主人公ウェテルが恋、慕ったシャルロッテのロッテから、菓子メーカー「ロッテ」の名前の由来となったそうです。
創業者の重光さんが大のこの小説のファンだったのです。
また、ゲーテと言えば、その代表作は「ファウスト」です。
第一部と第二部があり、第二部の執筆を終えた、翌日にゲーテは世を去っています。
素晴らしい、生き様です。
(ゲーテの生家です、現在は資料館で、私も2018年に訪れました)
ゲーテ自身は、安楽椅子に腰掛けたままの姿勢で、天に召されました。
「もっと光を!(Mehr Licht!)」が最後の言葉と伝えられています。
余談ですが、「ゲーテ」の発音は日本で戦前から大論争を巻き起こしてきました。
数多くの中から「ゲーテ」に落ち着いたのです。
ドイツ語では「Goethe 」と書きます。
この「oe」は「ö」と同じ発音です。
「ö」は「オーウムラウト」と言い、「オの口の形でエ」と発音します。
やはり、日本人には難しいのでしょう。
しばらくは(!?)、私の余生はドイツ文学、ドイツ語に捧げるつもりです。