昨日まで、ティハールというネパールの祭りのため、嫁さんの
田舎に数日滞在した。
その時、
日本留学して卒業もせずにネパールに帰ってきた親戚の若者と
話をすることができた。
彼は、周りの友達が次々と日本へ留学しているので、
彼もそれに続いたそうだ。
日本では、同じ村の若者がいる日本語学校に行き、
夜はバイトをして、授業中は寝るという生活だったそうだ。
そのうち、どこからか難民申請というものを聞き
仲間といっしょにどこかの田舎に逃げたそうだ。
だが、いっしょに逃げた仲間とケンカ別れをして、
ネパールに戻ってきたという。
彼らの話を聞いていると、日本で一生懸命勉強して、
仕事に就いて一生懸命働くんだという情熱や思いよりも
日本に行けるんだ、楽しいだろうな、給料高いんだろうな、
とにかく日本に行ったらなんとかなるだろう
としか考えていない人が多い。というか、それしかいない。
ネパール人が日本で成功しにくいのは、
自国で思い描いていた理想や日本での生活と
実際日本で生活して思い知らされた現実とのギャップで
心が折れてしまうことだと思う。
(その他の理由もたくさんあるけれど)
だから、彼らが日本に行く前から少しでもそのギャップを
小さくしてあげないといけない。
・ 月収20万ではなく、週28時間フルに働けても月収9、10万で、
夏休みに一日8時間働けても年間110~130万。
・ バイトがすぐに見つかる保証はない。
・ そもそも異国の地でいきなりバイトと学業の両立はたいへん。
・ 生活費が高い
・ 翌年の授業料だったり、
二年後の大学や専門学校の授業料が必要だから、
バイトだけでは賄えない。
・ 日本語学校で2年、専門学校で2年勉強して、最短で就労ビザを
取得できたとしても、最低200万は全額使うものだとして
口座に振り込んでおかないといけない。
でないと、バイトや学業どころではない。
・ 日本留学に投資した金は最低でも4、5年後から少しずつ回収。
まー、こんな話をしたら、ほとんどのネパール人は
日本に行かないかもしれない。
けれど、
それでもなんとかなるだろうと日本に行ってしまうネパール人も
頭に浮かぶ。
自分にできることは
借金抱えて、ネパールに出戻りしてしまう若者を減らすために
この事実をFacebookなどで発信すること。
大変でも日本に行きたい若者には、いい学校を一緒にさがして、
楽しくネパール語で日本語の基礎を教えること。
日本での生活をメールや電話でサポートすること。
ネパール語訳した日本語単語リスト、文法解説などをPDFで送り、
少しでも日本での学習の負担を減らすこと。