第8話:アマラ深界・第1カルパ~イケブクロ:5/5(4周目) | 魔人の記

第8話:アマラ深界・第1カルパ~イケブクロ:5/5(4周目)

★5/5話 いっしょなら★

>フィフス・バベルたちの攻撃によって大ダメージを食らいつつも、トールはまだ倒れない!

>さらに単体電撃大ダメージのジオダインを、ウィルオウィスプに放った!

光介「ヤバい!ウィルオウィスプは電撃弱点だぞ!」

>食らえば大ダメージは絶対に避けられない!

ウィルオウィスプ「ウ、ウォレ…」

カハク「…!!」

ウィルオウィスプ「ソンナモノ クラワナイ!!」

>ウィルオウィスプは、ジオダインを避けた!
トールの行動回数は全てなくなり、フィフス・バベルたちにターンは移行。

光介「危なかったな…まさかいきなりジオダインが来るとは思わなかった」

ウィルオウィスプ「サスガ トール。 シカシ ウォレサマ ソレ ヨケタ!」

光介「ああ、よくやったぞウィルオウィスプ。あれを食らってたら、さすがのお前でも危なかったかもしれない。フォッグブレス2回かけててよかったよ」

ウィルオウィスプ「コースケノ オカゲ。 アリガトウ」

光介「どういたしまして。それじゃ、あとは総攻撃だ!」

カハク「…」

光介「カハク?」

カハク「あ、わ、わかってるわよ!プロミネンスでしょ!」

光介「ああ。頼むぞ!」

カハク「…あたし、さっき…」

>フィフス・バベルたちは戦う!
トールに大ダメージ!

カハク「アイツに…ジオダイン当たらないで!って、強く思った…」

コダマ「しーんくうはー」

ウィルオウィスプ「ウォレ マケナイ!」

光介「…ク」

カハク「なんで? あんなヤツ、ただの最弱だって思ってるのに、あたし…!」

光介「…ハク」

カハク「どうしてそんなこと、強く思ったの…なんで、願ったの…」

―――ひとりじゃさみしいよ―――

カハク「……あたし…!」

光介「カハク!」

カハク「え!?」

光介「ぼおっとしてると危ないだろ!プロミネンスを叩き込め!それでトールを倒せる!」

カハク「わ、わかったわ…!」

>カハクは、地獄の業火を上回る炎を集めていく!

カハク「あたし…なにか、なんとなくだけど…わかったような気がする……」

>集まった炎は、赤から青へと変化する!
それは、炎の温度が大幅に上がった証だった。

カハク「あたしがイライラしてたのも…コースケに怒ったのも…」

―――ウォレ カハクモ マモリタイ!―――

カハク「もし、コースケに何かあって、みんなにも何かあって…それで、ひとりになるかもしれないのが…怖かっただけなのね…!」

>カハクが集めた炎は、さらに蒼く燃え上がる!

光介「…!?」

コダマ「いつもの、プロミネンスじゃ、ない…?」

カハク「あたしは、自分がさみしがりやだっていうのを認めたくなくて…でも、みんながいなくなるのが怖いって『あたしも知らないどこか』で気付いて…!」

ウィルオウィスプ「カハク…?」

カハク「それでイライラしてたんだ、あたし…コースケに怒ったのも、トモダチを助けられなかったように、あたしを助けてくれないんじゃないかって思ったから…!」

光介「お、おいカハク!それ以上はお前が危ないぞ!早くそれを放つんだ!」

カハク「でも、そんなの本当は関係なかった…! あたしは、ただ…!」

>カハクは、特大のプロミネンスをトールに放つ!

トール「おぉぉぉぉぉぉおおお!?」

>トールはプロミネンスに包まれ、倒れた…!

トール「…………」

光介「…勝ったぞ、みんな」

トール「私をここまで追い詰めるとは、…見事だ」

コダマ「最後のプロミネンスにはびっくりしたよー。ヤケドしなかった?」

カハク「う、うん。だいじょうぶ」

トール「どうやらキサマの奥底には、他の悪魔には無い何かが宿っているようだ」

>トールはそう言って、何かを取り出した。

トール「……これは、私を楽しませてくれた礼だ。受け取るがいい」

>フィフス・バベルは、マガタマ「ナルカミ」を手に入れた。

ウィルオウィスプ「アタラシイ マガタマ…!」

光介「ああ。これで俺も、電撃系のスキルを覚えることができるようになったぞ」

コダマ「ヤケドしなくてよかったね。カハクは火炎に強いけど、無効にできるわけじゃないから、ボク心配したよ」

カハク「そんなの…! …ううん」

コダマ「え?」

カハク「なんでもないわ。ありがとう、コダマ」

コダマ「なんだか素直だねー★」

光介「おい、お前たち…もうちょっとで話終わるから、静かにしといてくれ」

カハク「うん、ごめん」

光介「…?」

トール「……ゴズテンノウに会え」

光介「どうしたんだよ、素直だな…」

カハク「コースケ、話聞くんじゃなかったの?」

光介「あ、そうだな」

トール「我らの指導者ゴズテンノウは、真の強者のみが生きるユートピア建設を目指されている」

ウィルオウィスプ「ゴズテンノウ… ギンザノ バーデモ キイタ」

光介「ああ。ここに来たのも、もともとはそれが目的だったからね」

トール「ゴズテンノウは、この本営ビルの最上階に在らせられるぞ」

コダマ「あ、そーいえばそうだったねー。いろいろ寄り道したから、ボク忘れてた。テヘッ★」

カハク「そうね、あたしも忘れてたわ」

トール「キサマの力で世界が変わるかもしれん。よく覚えておけ」

カハク「ホントに忘れてた…あたし」

トール「おい、裁判官。フィフス・バベルに無罪判決を下せ、私が認める」

悪魔裁判官「えっ!? 無罪? ……はっ、ハイ!!」

カハク「こうやってここに来るまでは、悪魔全書の中でずっとひとりだったこと…」

悪魔裁判官「……で、では、判決を下す……です」

カハク「最初にアイツが全書から抜け出して、それからコダマが抜け出して…館のおじさんと話してるのを見て、あたしも話してみたくなって…」

悪魔裁判官「トール様の命令……いや…被告フィフス・バベルの力に免じ……ここに無罪放免を言い渡す!」

カハク「それからずっと、館からは出られなくてアイツとケンカばっかりして…コースケがくるまでずっといっしょで」

>出入り口をふさいでいた杭のようなものが上がり、フィフスバベルたちは闘技台から出られるようになった。

カハク「あたし、今ごろ思い出したのね…ひとりはイヤだってこと。いっしょにいたい仲魔は、コダマやアイツだってこと…」

光介「…カハク?」

カハク「コースケとピシャーチャも、その中に加えてあげてもいいわ」

光介「何をぶつぶつ言ってるんだよ。これで、お前の好きなように…」

カハク「コースケ!次はどこに行くの?」

光介「え?」

悪魔裁判官「……これにて裁判は閉廷、被告は釈放につき、すみやかに退去せよ!」

カハク「出てけってことね。ほら、コースケ!早く行くわよ!」

>カハクはフィフス・バベルの背中を押した。

光介「な、なんだよお前、さっきまでとは全然違うじゃないか」

カハク「………」

>カハクはフィフス・バベルの背中から離れ、顔の前にやってくる。

カハク「コースケが強くなるには、あたしが必要なんでしょ?」

光介「あ、ああ」

カハク「それなら素直に、いなくなっちゃやだってあたしに言えばいいじゃない! 好きなようにしろなんて、男らしくないわ!」

光介「…へ?」

>フィフス・バベルは目を丸くしている。
それをよそに、仲魔たちがカハクにこう言った。

コダマ「ボク、カハクがいなくなっちゃやだー」

ウィルオウィスプ「ウォレモ ヤダ。 カハクモ ズット イッショ」

ピシャーチャ「…(ざわざわとうなずいた)」

カハク「もう、しょーがないわね」

>そう言いながらも、カハクは嬉しそうだ。

>彼女はフィフス・バベルを見る。

カハク「コースケはどうなの?」

光介「もちろん…カハクとずっといっしょがいいさ。当たり前じゃないか」

カハク「そこまで言われたら、離れるわけにはいかないわね!」

>カハクは嬉しそうに宙でくるんと一回転した。

光介「…?? どうしたんだ? いきなり機嫌が直っちゃってるけど…?」

コダマ「ボクに言われてもわかんないよー」

ウィルオウィスプ「ウォレモ ヨク ワカンナイ」

カハク「ほらほら!次はゴズテンノウのところに行くんでしょ!はやくはやく!」

>カハクの表情は、明るい。

光介「あ、ああ…」

カハク「なんだかテンション上がってきちゃった!待ってなさいよ、ゴズテンノウ!」

光介「いや、別にゴズテンノウと戦うわけじゃないんだぞ…」

カハク「きゃははっ! なんだかたのしいわ☆ 最高な気分かも!」

>カハクは、楽しそうに宙を舞っている。

―――いっしょなら、もう…さみしくないね―――

コダマ「カハク楽しそー! ボクもなんだか楽しー♪」

ウィルオウィスプ「ウォレモ ウォレモ!」

ピシャーチャ「…(ざわざわと嬉しそうにしている)」

光介「一体…どうしたんだ…???」

>フィフス・バベルたちの旅は、第9話へと続く…


さて、いかがだったでしょうか?
イケブクロでの決闘裁判までお送りしましたけども。

カハクの成長物語的な部分が大きかった今回のエピソードですが、楽しんでいただけたら幸いです♪

…あ、もちろんゲーム中にはこんな場面は出てこないんですけどね(汗)
思いっ切り創作させていただきました。

レベルなどは前回から変化がないので、ステータス表記はナシで。
スキルも変化しませんからね、レベルアップしないと。

次回はついに、『彼』と戦うことになります!
果たしてどういうことになるのか、どうぞお楽しみにっ!


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