あみやき亭の新業態「感動の肉と米」が新橋に出店したと知り、試食してきた。1年近く前の決算説明会で初めて知った業態である。

 

 

まず、店頭のメニューを見て、150グラムのみすじステーキが、ご飯、味噌汁、明太子付で1000円(!)という安さに驚いた。入口で食券を購入し席に着くと1分ほどで店員に呼ばれ、客が自分でお膳をとりにいくというセルフサービス形式。通常、150グラムのステーキを1分で焼くのは無理なので、なんとも不思議である。いつだったか、あみやき亭の決算説明会の質問コーナーで「どうやって1分でステーキを焼くのですか?」と質問したところ、名物会長さんの答えは「企業秘密です♡」だった。

 

肉は溶岩プレートのようなものの上に置かれており、お膳が一部だけ重く、傾きそうだ。こういうのは初めて。下手に落とすと火傷しそうで怖い。

 

メニューの写真は一枚肉だったが、実際に現れた肉はすでに縦長に切られており、外側が全て焼かれた状態であった(赤いところがない)。ステーキ感がなく、ちょっと残念。ナイフで切ってみると、内側にはかなり火が通っている。「いきなり!ステーキ」の「ワイルドステーキ」のように表と裏を炙っただけで中がどレアというのとは違う。厨房で肉を焼いているところは見なかったが、もしかすると表と裏を同時に焼いているのだろうか。今回はのぞき見できず残念。溶岩プレートはかなり性能が良いようで、食べ終わるまでの間、ずっと熱いままだった。肉を置いたままにすると火が通りすぎるくらいだ。

 

 

肉質は「みすじ」としてはやや硬め(個体差もあるだろう)。メニューに「柔らかさ☆☆☆」と書いてあったが、そんなこと書かなければよいのにと思う。味はあっさり目で、値段の割に良好だが、「感動の肉と米」という店名で高まった期待値には届かなかった。とはいえ、食材の原価率はかなり高いだろう。ステーキのメニューは、「みすじ」「ロース」「ハラミ」「赤身カットステーキ」など。正直なところ、ステーキ好きな人にとってこのメニュー構成は物足りないと思う。

 

系列は異なるものの、店構えは「吉野家」並み、サービスの印象は「はなまる」以下。人件費を極限までそぎ落とし、回転を上げることで、高原価の商品を提供するモデルであるようだ。今回、フロアの店員は手が空いていても客がお膳を下げるのを手伝わなかったが、サービスには個人差があるのだと思いたい。

 

新しい店なので混んでいるかと覚悟して出かけたのだが、実際のところかなり空いていて、拍子抜けしてしまった。何年か前にこの近くに「焼肉ライク」が出来た時はいつも長蛇の列ができていたというのに。「感動の肉と米」新橋店は、猥雑な繁華街のペンシルビルに入居しており、周囲の店の看板やのぼりが刺激的すぎるため、白黒の看板が全く目立っていない。新しい店ができたと気づく人も少ないだろう。

 


「感動の肉と米」という名前から想像していたのとはかなり違う業態だったが、コスパが良いのでリピートしそうだと思って店を出た。帰り道、「かつや」が見えた際、とんかつも食べたいと思ってしまったが。。。

 

以下は後日談。



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