今日のAmebaブログのお題は「大仏の日」である。大仏といえば、おかげさまで奈良の大仏も鎌倉の大仏も既に本物を拝見して、今日「暦」が「還」るを迎えているが、それ以外に“究極の大仏”の方は、未だ拝見していない。それは映画『大佛廻國・中京編』だ。

 

 これは戦線に制作された映画で、要は大佛が名古屋の街を悠々と徘徊する、というチープな物語らしいが、流石に戦前故かの『ゴジラ』よりもうんと前の特撮映画で、実に興味をそそる。しかし戦時中のドサクサでフィルムは紛失し、今や数少ない断片的なスチールで垣間見ることしか出来ない。

 

 

 

 そんな『大佛廻國・中京編』が現代にリメイクされるっていう話は“風の噂”で聴いてはいたが、一昨年、たまたまCSの衛星劇場の無料放送日に、その『大仏廻国 The Great Buddha Arrival』が放映されたので、ようやく観賞できた。

 

 この作品の惹句「これを観ずして極楽浄土にはいけません」は、かの神代辰巳監督版『地獄』の「堕ちる前に観ておけ!」と対極をなしますな(;^_^A(;^_^A

 

 この作品は制作費300万円の低予算映画(自主映画?)で、しかもその半分はクラウドファンディングで獲得したらしいが、それでも宝田明・蛍雪次郎といった大御所も出演している。もっともその作品自体は、ただただ巨大すぎる大佛か都内を悠々と練り歩き、人間たちが勝手に大騒ぎしている、って感じの作品だった。特撮という概念自体が希薄だった戦前の日本ならばいざ知らず、このノリは廿一世紀の時代にはやや単調だったかな。

 

 

 ところで、オリジナルの『大佛廻國・中京編』を演出した枝正義郎監督は、まさに日本映画の先駆者で、後に『ゴジラ』をはじめ多くの特撮映画で辣腕を振るった‟日本特撮界の神様”こと圓谷英二氏に多大なる影響を与えた「師匠」でもある。また特筆すべきは、枝正監督は廿日市出身の広島人であるということだ(;^_^A

 

 

心が広いなと思う人は?

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