丁度3年前の今日、こんな記事を書いていた。

 

 

 小松左京原作で深作欣二監督の『復活の日』は、まさに昭和を代表する超大作だった。もっとも、本作が封切られてから既に40年以上経過しているし、原作に至っては60年近く前に発表されたものだ。原作者の小松左京氏も、深作欣二御大も鬼籍に入って久しい。

 

 ただ3年前に本作を敢えて話題にしたのは、勿論新型コロナウイルス禍によるものだ。まさにこの『復活の日』をリアルに再現したかのような新型コロナウイルスの全世界的猛威は、「もしやこれはMM88病原体のような‟生物兵器”の漏洩ではないか」と訝しく思うような事態だったからだ。3年前といえば、まだまだ先の見えない(そしてマスクが離せない)状況だったが、今こうして、マスクなしでの生活が普通に送れるようになり、新型コロナウイルスよりもインフルエンザの流行の方が懸念されるようになると、この記事を読むにつけ、あの新型コロナ騒動(もっとも感染リスクが完全に収束したわけではないが)は、いったい何だったのか、なんて思ってしまう。確かに流行初期は、その後遺症も含めあたかも「不治の病」のように恐れられていたけど……

 

 3年前の頃はあたかも絶望感の如き思いで観た、多岐川裕美演じる疲弊した看護婦(と敢えて書く)の姿(スチール)も、今となっては「ナースキャップなんて昭和だなぁ」ぐらいの感慨しか湧いてこない。

 

 

 まあ、その油断こそ、実は問題なんだけどね。実際感染もしてしまったし……