Aさんは有名大学の修士課程を修めた後、

データサイエンティストとして約1年の職務経験がある方。

 

弊社で転職サポートを開始したところ、

すぐに第一希望の企業から内定が出たが、

現職の上司から

 

「半年後に年収を150万円上げるから残って欲しい」

 

と引き留めにあってしまう。。。

 

 

 

 

元木はAさんの件を私に共有すると、

「今後どうするべきか、少し自分で考えてみます」と、

自分のデスクに戻っていく。

 

 

 

もし私が担当する場合には、どうするだろう。

 

 

転職はどうしてもリスクが伴うため、

例えば、社内異動で希望の仕事ができるという場合は、

現職に留まることを私だったらお勧めする。

 

ただし、Aさんの場合には、

プロジェクトベースの働き方ではなく、

自社のデータを見ながら働きたいとのことなので、

現職に留まるメリットは無い。

 

半年後の年収150万円UPが本当だとしても、

Aさんの学歴、スキルがあれば、

そのくらいの金額はすぐに取り戻せる印象があるので、

目先の年収ではなくて、

興味を持てるサービスに関われるチャンスを優先した方が、

後から振り返った際に納得感は高くなるだろう。

 

ゆえに、

今回の場合は転職することをお勧めしたい。

 

 

私は自分の中で、結論をまとめると、

元木の様子を確認する。

 

元木はノートに何か書きながら、

自分の考えをまとめている。

 

元木はどんな決断をするだろう。

 

 

 

私は元木に声をかけそうになるのをぐっと我慢し、

いつものカレー屋に向かうことにした。

 

ここは元木の決断を待ってみよう。

 

 

 

 

 

カレーを食べてからオフィスに戻ると、

元木が声をかけてくる。

 

元木:「小林さん、Aさんの件でちょっといいですか」

 

小林:「うん」

 

元:「悩んだんですけれど、、、

   さきほどAさんに電話して、改めて転職を勧めました」

 

小:「うん」

 

元:「まず、150万円UPの引き留めがあったのは、

   これまでの働き方を認められてのことだし、

   今後も会社から頼られるのではと伝えました。

 

   そしたら、Aさんも喜んでくれました」

 

小:「うん」

 

元:「ただ、1~2年経ったときに、

   やっぱり自社のデータを見ながら働きたいと、

   思うのではないですか。

 

   数年後にあの時、転職しておけばよかったと

   後悔してしまうんじゃないですか。

 

   おせっかいかもしれませんが、

 

   今回は目先の年収ではなくて、

   最初に転職を考えた背景を思い出して、

   自社のデータを見ながら踏み込んだ業務ができる

   ●●社に転職をした方が良いと思います

 

   とお話しました。

 

   そしたら、少しだけ考えさせて欲しいと。。。」

 

 

不安そうに報告をする元木に、

私は大きくうなづいた。

 

エージェントとしては、

できるだけAさんに喜んでもらいたいけれど、

私たちはこの瞬間、

Aさんの人生に深くかかわることになる。

 

嫌がられてしまうかもしれないけれど、

後から振り返った際に、

やはりあの時に転職して正解だった

と思って頂けるようなアドバイスをするべきだ。

 

 

小:「Aさんの件、了解しました。

   エージェントとして正しい情報提供をしたと思うよ。

   あとは、Aさんの選択を応援しましょう」

 

私は元木に笑いかけた。

 

 

 

ランチから戻り午後の業務を開始して

20~30分したあたりで元木に電話が入った。

 

Aさんからだ。

 

元木は笑顔で話をしているが、

内容が気になってしまう。

 

 

数分後、電話を終えた元木が私のところにやってきた。

 

元:「今Aさんからお電話を頂きまして、

   ●●社の内定を受諾頂けることになりました!

 

   迷ってしまってすみませんでしたと

   お電話で謝られました」

 

元木が嬉しそうに話しかけてくる。

 

小:「おお、すごいね!

       Aさんは何かお話してた?」

 

元:「はい。私から言われた通り、

   やっぱり今回はやりたいことをやるのが

   一番だと気づいたと言ってました。

 

   あとは、プロジェクトベースで業務範囲が限られた

   業務をしていても、結局スキルアップには繋がらない

   ことに気づいたとお話されてました」

 

小:「なるほど。

   Aさんかなり悩まれていたようだけれど、

   冷静に判断ができていて凄いね」

 

元:「本当にすごいです。

   最初はとても悩んでいたのに、

   さきほどの電話では迷いもない様子で、

   自信に満ち溢れていました」

 

 

Aさんに喜んでもらいたい、

傷つけたくないという優しさと、

エージェントとして、

正しいアドバイスをするべきという責任感。

 

2つのはざまで悩みながらも

Aさんの転職サポートをしっかり完遂した

元木がとても頼もしく感じられた。

 

 

 

元木に負けないよう俺も頑張ろうと、

心に誓った一日でした。

 

 

今回もお読み頂きましてありがとうございました。

 

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・::,。゚・:,。☆

IT業界専門 ゆるめのキャリアコンサルタント
キャリア相談・情報収集のご相談は下記まで

株式会社ジェイマックスリクルートメント 
小林 敏也 / Toshiya KOBAYASHI

Mail: info@jmaxgroup.co.jp


コーポレートサイト https://jmaxgroup.co.jp/

Twitter https://twitter.com/toshiya_jmax

note: https://note.com/jmaxgroup