「白雪姫/ディズニー」を観た。

白雪姫が自らの心に巣食う七つの大罪を手なずけ、悪い魔女によってその心をコールドスリープされ、王子様のキスで目覚め幸せになる物語(語弊)。

白雪姫の心の動きを心理学的に分析してみると面白いだろう。ディズニーに相違ない「魔女がいないと成立しない物語」である。

自分の美しさという一点にプライドを持ち女王としての人格を維持してきた女王にとって、若さと美しさを兼ね備えた白雪姫の存在は疎ましいだけでなく傾城の存在であった。

白雪姫が「王子様と末長く幸せに暮らす」ためには、継母の女王を弑した後の政治的権力の空白を自ら埋める必要が出てくる。

つまり、王子が王になったとして、女の恐ろしさを知らない王のために白雪は陰に陽に気配りしなければならない。気苦労の絶えない疲れる人生だ。

それは幸せなのか?完全にてなづけた7人のドワーフ達に取っ替え引っ替え犯される人生(森の女王)とどちらが幸せなのか?という問いを立てたくなる。

国政を影から操る魔女になるか、森に君臨する女王になるか。いずれにしても白雪姫は幸せにはなれない。

では、白雪姫が幸せになるにはどうすれば良かったのか?王子ではなく叩き上げの下級貴族とロマンスすれば良いのだ。

叩き上げの下級貴族なら政治・恋愛の手管にも長けており、王族に引き上げてもらった負い目から白雪姫には逆らわない。

国のため引いては自分のためを思うなら、姫は王子ではなく叩き上げ下級貴族とお付き合いするべきだ(ラプンツェルもアナもそういう流れだからな)。