「戦争論/クラウゼヴィッツ(レクラム文庫)」の第一章を精読した結果、面白い事が分かった。
「戦争は政策の手段の継続である」というクラウゼヴィッツの有名なテーゼには、「極限戦争は起こり得ない」という前提条件が付されていたのである。
極限戦争とは彼我の全戦力(精神力含む)が一度に会戦する戦争の事であり、核兵器によって歴史上初めて実現可能となった戦争である。
つまり、極限戦争が可能となった核時代である現代においてはクラウゼヴィッツのテーゼはその前提条件を欠き有効ではないのである。
そして、そうした無効なテーゼに現実の力があるかのように演出する戦略思想家達の幻想の危険性を私は指摘しなければならない。
クラウゼヴィッツ研究家があえてこの点を看過しているのは、クラウゼヴィッツの戦争理論を現代戦争に適用するという野望があるからだろう。その学問的不誠実さは厳しく糾弾されなければならない。
結論:クラウゼヴィッツのテーゼは、核兵器の登場によって無効となった。
jleo
「戦争は政策の手段の継続である」というクラウゼヴィッツの有名なテーゼには、「極限戦争は起こり得ない」という前提条件が付されていたのである。
極限戦争とは彼我の全戦力(精神力含む)が一度に会戦する戦争の事であり、核兵器によって歴史上初めて実現可能となった戦争である。
つまり、極限戦争が可能となった核時代である現代においてはクラウゼヴィッツのテーゼはその前提条件を欠き有効ではないのである。
そして、そうした無効なテーゼに現実の力があるかのように演出する戦略思想家達の幻想の危険性を私は指摘しなければならない。
クラウゼヴィッツ研究家があえてこの点を看過しているのは、クラウゼヴィッツの戦争理論を現代戦争に適用するという野望があるからだろう。その学問的不誠実さは厳しく糾弾されなければならない。
結論:クラウゼヴィッツのテーゼは、核兵器の登場によって無効となった。
jleo