「マハン海上権力論集/アルフレッド・セイヤー・マハン」を読了した。

マハンは「世界中で剣が鋤に打ち変えられて平和になる事」を祈念するが、「正義を実現する手段としての武力」の正当性を主張し具体的海戦軍備計画を述べた後、当時(1900年前後)のアジアの状況の状況について「東洋と西洋どちらが人類を導くのか」という観点から分析し、「東洋人の思想的函養」の重要性を強調する。

日露戦争から大東亜戦争までの日本の軍事思想にはマハンの影響が色濃く現れており、「日本軍はアメリカ軍よりもマハンに忠実」と言われる所以はこの辺りにあるのだろう。

jleo