韓国の李明博大統領が竹島(独島)に上陸し、日本国は「領有権を国際司法裁判所に提訴する」としたらしい。

日韓が元夫婦だとすれば、韓国は私的に竹島を領有しており、日本はその所有につき公的機関に訴え出る、という構造である。

韓国の民法に関する資料は手元にないので大日本帝国と日本国の民法を参考にすると、結婚(併合)当時は「妻の無能力」を基調とした財産共有制(実質日本領)であり、離婚後はアメリカの仲裁(マッカーサーライン)と韓国によるその追認(李承晩ライン)を基調とした韓国の実効支配である。

日本国が国際司法裁判所に出訴する事は、私的領域に司法が介入する事を意味するため日韓併合の歴史を踏まえればナンセンスであるが、両者の関係を国家としての対等な関係に脱皮させたいなら一つの手段として肯定されてよい。

ただ、竹島(独島)は日韓併合時に韓国の私的独立心の拠り所となっていたと思われ、それを法律論でぶったぎるのは正論とは言え不粋である(マッカーサーラインは離婚後の財産分割に相当し、私的な事情につき至らない点があるのは致し方ない)。

日本国は対韓国で私的な関係を精算したいわけだが、韓国は私的な対日関係を精算できないのであって、日本国としては韓国との私的な関係に配慮しつつ国家としての対等な関係を目指す事になる。

国際司法裁判所にそこまでの配慮を求めるのはお門違いであるが、結婚当時の面影を残しつつ日韓がすでに離婚している事を考えて、やはり竹島(独島)は「竹島という名前で韓国領」がオトシドコロだろう。

jleo