「時間と他者/エマニュエル・レヴィナス」(Le temps et L'autre/Emmanuel Levinas)を日本語で読んでいる。

日本人が編集した「レヴィナス・コレクション」より難解だが読みやすい。

日本人の解説が中途半端に難解で読みにくい事は前述したが、日本人による編集のものも中途半端に難解で読みにくい。

やはり原著者が本当に言いたい事(主著)にダイレクトアタックするのが欧米の学者に対する際のあるべき姿勢であり(私のこの読み方をある人は「相手に対するリスペクトがある」という)。、変に欧米の学者をありがたがって枝葉末節にこだわるのは本来の読み方ではない。

欧米の真に難解な文章は神を感得すればスラスラ読めるため信仰心を高めれば大抵の学者は読みこなせるし、明治期から昭和初期の日本の難解な文章は天皇教で読みとく事ができるが、現代日本の難解な文章は権力に対する感覚も信仰心もないためコツというものがなく、そのまま難解である。

そんな文章を読みこなすほどの能力は私にはないと断言できる。それに掛ける時間も勉強の方法論も精神的余力もないのである(神に列なる学なら、それに割く時間もあるし勉強の方法論もあるし精神的余力もあるという事)。

私が欧米の政治学が得意で日本の法学が苦手なのはそういうわけだろう。

jleo