「人道的介入/最上敏樹」を読了した。
ユーゴの事例に拘りすぎている嫌いはあるものの、国連が出来て以降の世界で行われた「人道的介入」の事例を体系的に論じた良書である。
筆者が民間人に対する暴力への盾となる軍事要員及び文民警察の増員について言及していた事について、実際に戦地に人員を派遣した経験の乏しい日本にありがちな理想論とは想いつつ、シリアの事例などは結局国連などがそうした人員を派遣できるかにかかっていると感じた。
国連保護軍をシリアに派遣しシリア軍による武力行使からの盾にすると同時に、国連保護軍に対する攻撃を国際社会に対する敵対的行動とみなしあるいは対シリアの戦端を開く、という戦術・戦略である。
国連保護軍の隊員に「国連とシリアのために死んでくれ」と言わんばかりのものであり、そうする事でシリアの敵対的行動を誘発させ武力介入を正当化するのである。
このまま手をこまねいて犠牲者を増やすくらいならこうしたドラスティックなプランを立案する事も国連軍たる私の仕事ではなかろうか、と想う次第。
jleo
ユーゴの事例に拘りすぎている嫌いはあるものの、国連が出来て以降の世界で行われた「人道的介入」の事例を体系的に論じた良書である。
筆者が民間人に対する暴力への盾となる軍事要員及び文民警察の増員について言及していた事について、実際に戦地に人員を派遣した経験の乏しい日本にありがちな理想論とは想いつつ、シリアの事例などは結局国連などがそうした人員を派遣できるかにかかっていると感じた。
国連保護軍をシリアに派遣しシリア軍による武力行使からの盾にすると同時に、国連保護軍に対する攻撃を国際社会に対する敵対的行動とみなしあるいは対シリアの戦端を開く、という戦術・戦略である。
国連保護軍の隊員に「国連とシリアのために死んでくれ」と言わんばかりのものであり、そうする事でシリアの敵対的行動を誘発させ武力介入を正当化するのである。
このまま手をこまねいて犠牲者を増やすくらいならこうしたドラスティックなプランを立案する事も国連軍たる私の仕事ではなかろうか、と想う次第。
jleo