「緑の書/ムアンマル・アル・カッザーフィ」を読了した。

第一部では形式民主主義を批判し、第二部では空想的社会主義を唱え、第三部では文化について論じた、カダフィ大佐による著書である。

第一部では「個人所有のマスコミは禁じられるべきだ(世論を反映しない)」、第二部では「個人はその必要を満たす以上は生産してはならない(利潤は廃止されるべきだ)」、第三部では「人権は男女平等だが、女性には母性という固有の働きがありその意味で男女は区別されるべきだ」とした言説が印象的であった。

ただ、今般のリビア危機におけるカダフィ大佐の行動と矛盾する点が多々あったのが気になった。

カダフィ氏も、自らの支持者に踊らされて政治的真理を見誤り権力から転げ落ちたのだろう。私も自戒したい。

jleo