同書「逆説の政治哲学」は27才の日本人にしては上出来、と見る事もできる。

だが、27才では読書量・経験等余程の事がない限り政治哲学において大した事は言えないだろう。

これは同書で筆者が権威の問題に関して述べている「若いからと言って間違っているとは限らない」という命題に逆行する。

公共哲学のサンデル教授の白熱教室のような場合にも、偏見がないという意味では価値自由であっても読書量・経験において取るに足らない若者の意見は、結論として受け売るのは間違いだと私は想う(従って同番組の視聴方法は思考体力の関養という事になるだろう)。

ちなみに私は湾岸戦争時代から政治士官をしているので年季は入っているし、読書量に関しても大抵の政治学の古典的名著は読了しているので、弱冠22才で政治思想の本を書いたり現在世界政治の政治哲学に意見するだけの能力を備えていたりするわけである。

岩田氏には氏が既読と合点している古典的名著の再読を是非頑張ってもらいたい。

jleo