念話界の戦後処理
念話界の戦後処理について、日本国開戦処理内閣首班・秋篠宮文仁親王殿下のご出臥を願い出た私の判断に誤りはなかった。
殿下は、今日1月3日ジオン公国が地球連邦政府に対し宣戦布告・交戦行動を開始した事について、「おれがやれって言ったわけじゃない」とまことしやかに開戦責任を回避しておられた。
すなわち殿下は、今次のなんやかんやとは一定の距離を保ち、「次の戦争のために次の次の戦争のために」という、政治合理の否定されるべきいつ果てるとも知れぬ本質を見事に理解しておられるのであって、その合理追求型の可塑性を以ってすれば、時代が時代であれば大いに勇名を馳せられたに相違ない。
戦争のイメージが存在する限り念話界の戦乱は途絶える事はないが、念話界にたゆたう権力なるものを分有する者が次のそれに参戦しない事こそが、すなわち念話界の戦後処理であるという冷厳なる事実に、自ら得た知識と教養を通じて誰に言われるまでもなくすでに気づいておられたのである。
竹やぶ焼けた。