民主党オバマ陣営と共和党マケイン陣営の副大統領候補について。


オバマ側の副大統領候補は「保守派重鎮の実務家」、マケイン陣営の副大統領候補は「主婦」という印象を受けた。


ところで、アメリカ合衆国副大統領に実務家を就けてはいけないことは、アメリカの歴史が証明している。


フランクリン・ルーズベルトの死後大統領職に就いたハリー・トルーマンは戦略上一度で十分だった日本に対する原爆投下を二回行う愚を犯し、J・F・ケネディ大統領の暗殺後大統領職に就いたリンドン・ジョンソンはベトナム戦争で大敗を喫している。


また、第二次世界大戦における実質的なアメリカ合衆国副大統領がエレノア・ルーズベルト(ルーズベルトの妻)だったことを考えれば、アメリカ政治史文脈上、副大統領候補選定に関しては明らかにマケイン陣営に軍配が上がると言わざるを得ない。


確かに保守派重鎮が後ろに控えている事は政治的には大きなアドバンテージだが、副大統領候補に実務家を選んだことは自らがなんからの形で大統領職を辞する可能性を考慮していると分析できる。


その良し悪しが判明するのはまだ先だろうが、今回のアメリカ大統領選挙において「新しいアメリカと古いアメリカの対決」の構図が固まった象徴的な出来事と言えるだろう。