アメリカがやってくれました。イランの司令官が乗った車を無人機ドローンでピンポイント爆撃。イラン国民の英雄を爆死させたアメリカに反撃で第3次世界大戦勃発かと緊張が世界中に走りました。(これからの戦争はドローン機主体で、要人暗殺も原子力発電所も簡単に攻撃できることがわかりました。)


トランプ大統領は、イランが報復したらイランの文化関連施設の攻撃を示唆。思い出してみましょう。イラクがアメリカに屈した時、フセイン大統領が地下壕から発見されたころです。国立博物館の貴重な所蔵品が破壊され、略奪がありました。戦争のどさくさに紛れ、相手国のイスラーム文化と文化財の破壊はどうってことないということを、また繰り返すのでしょうか。

 

以前からこのブログでは何かにつけ『トムとジェリー』を見習って、「仲良くケンカしな」と言ってきましたが、今度という今度はアメリカ大統領に直訴します。

 

「NAKAYOKU KENKA SHINA!」

 

 

佐賀銀行のイメージキャラクターは、

昔からトム&ジェリーです。

トム&ジェリーが日ごろから身近に感じる

福岡支店朝日会館内の

ウィンドウ・ディスプレイ。

TM&©TurnerEntertainmentCo.(s13)

 

きょうの午前中、福岡三越9階「三越ギャラリー」で『トムとジェリー展(副題はカートゥーン(アニメ)の天才コンビ ハンナ=バーベラ) 』を観ました。


ハンナ=バーベラ作品として、『原始家族フリントストーン』、『宇宙家族ジェトソン』、『チキチキマシーン猛レース』、などの関係作品も展示。
子どもの当時は、制作側の背景というか事情を知らずにアニメを楽しんでいましたが、今回、当時の現場スタッフたちが、効率・コスト・低予算・製作時間の短縮などで苦しみながら工夫をして制作されていたことが分かりました。それらは2回にわたり書いていきます。

 

皆さん正月疲れかな。ガランとした会場で幸いゆっくり楽しめました。


『トムとジェリー』は1940年、昭和15年に誕生。今までにアカデミー賞の短編アニメ―ション部門を7回受賞し、また1本の駄作もないという傑作シリーズです。今年は生誕80年ということで、世界初の展覧会になったらしい。ありそうでなかったトムジェリの展覧会。猫まっしぐら、わたしもまっしぐら。 観た結論は、おススメです。最終日の13日(祝月)は、5時閉館なのでご注意を。


現在日本アニメを海外メディアに売るとき、相手国の宗教に合わせて描き変えるとか、登場人物の名前を親しみやすい名前に変えるとか、暴力シーンをカットするとかの変更をします。時間を戻しましょう。『トムとジェリー』が日本で初めてテレビ放送されるとき、原題を邦題に変更してたら…

 

猫とネズミのお話ですから、日本の子どもたちが分かりやすいようタイトルバックを例えば「タマとチュー太郎」にしていたら人気アニメになっていただろうか。ジェリーの大好物の、丸くお大きな穴がたくさん開いているエメンタールチーズを、日本向けにプロセスチーズ、6Pチーズスライスチーズへと絵を変更していたら…、愛猫家が多い日本で、トムがジェリーを食べようとするシーンは子どもたちにとって残酷だから、トムはネズミ捕獲の必要がないほどキャットフードをたくさん与えられていたとしたら・・・


今回、再確認したのは、場面場面の視界が低いこと。視点が低いことは、トムやジェリーの目線に近づけてのこと。メイドさんの迫力ある下半身は印象的でした。小津安二郎のカメラアングルもそうですね。小津監督は役者が正座した時の視点にあわせていました。関連はないのですが、・・・ふと感じました。

 

その小津監督が兵役で南方の島に行っていたときのこと。アメリカ軍から没収した映画フィルムを上映し、その自由さと豪華さに日本が負けると確信したエピソードを思い出しました。 『トムとジェリー』は太平洋戦争中も作られていたのです。

 

 

 

 

関連拙ブログ:
ネズミの折り紙(2019/12/18)
https://ameblo.jp/jksta-322/entry-12560664316.html

 

ナショナル ジオグラフィック 北九州展 (2015/08/25)
https://ameblo.jp/jksta-322/entry-12526981530.html

 

 

イラン映画のおススメを書いておきます。

 

今回のアメリカとイランの緊張を考える今こそ、なぜ軍事強国アメリカと石油大量消費国の日本はイラン映画特集を組まないのか不思議です。石油利権を解説するのもいいけれど、イラン一般国民の気持ちにまで触れていません。映画を観れば、仏教だろうとキリスト教だろうと、イスラーム教だろうと、お互い普遍的な感情があることが分かります。広島長崎の原爆を正当化する人たちにも仲良く喧嘩するようアドバイスができるのに・・・

 

1994年「オリーブの林をぬけて」アッバス・キアロスタミ監督

1997年「運動靴と赤い金魚」現在邦題は「天使のような子供たち
マジッド・マジディ監督 

1987年「友だちのうちはどこ?」アッバス・キアロスタミ監督。

1998年「桜桃の味」アッバス・キアロスタミ監督
カンヌ国際映画祭においてパルム・ドール賞を受賞
2000年「太陽は、ぼくの瞳」マジッド・マジディ監督

モントリオール世界映画祭でグランプリ受賞

2001年「バラン」 (旧題:少女の髪どめ) マジッド・マジディ監督 

2010年「彼女が消えた浜辺」アスガー・ファルハディ監督

2012年「別離」アスガル・ファルハーディー監督
ベルリン国際映画祭金熊賞と、女優賞、男優賞の2つの銀熊賞の計3部門で受賞

2015年「人生タクシー」ジャファル・パナヒ監督・主演

ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞

2017年「セールスマン」アスガー・ファルハディ監督

アカデミー賞外国語映画賞受賞

 

次回に続きます。