『グリーンブック』 をTOHOシネマズ福津で観ました。実際の主人公は、わたしのお気に入りのジャズピアニストでしたので、上映を心待ちにしていました。 
観終わった後の満足度は、座布団10枚 ★★★★★ オススメです。
 
先日、2019年アカデミー賞の作品賞と助演男優賞、脚本賞の3部門を受賞したのですが、助演男優賞の役者はよかったね!
 
 
映画監督は『ジム・キャリーはMr,ダマー』(94)、『メリーに首ったけ』(98) のピーター・ファレリー 今回、監督を知らずに観たのですが、前作も映画館で観て満足したので、なにか縁があるのでしょうね。 生理的に相性がいいようです。
(本日3日初来日。 TOHOシネマズ日比谷で舞台あいさつをしたそうです。 いいなあ。)
 
映画は、1962年のニューヨークから始まります。 主人公はジャマイカ系アメリカ人の天才ジャズ・ピアニスト、ドン・シャーリー。 運転手兼用心棒として高級ナイトクラブのフロントマネージャーでイタリア系のトニー・リップを雇います。 まだ人種差別が色濃くある米国南部ディープ・サウスへ演奏ツアーに出かけて行ったという実話に基づくロードムービー。 両者とも実在した人物です。
 
2018年トロント国際映画祭でピープルズ・チョイス・アワード観客賞を獲得。
第76回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、助演男優賞、脚本賞を獲得。 映画のパンフレットに記された一部ですが納得です。
 
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映画パンフレット

ドンシャーリー役:アカデミー助演男優賞マハーシャラ・アリ (後部座席)
用心棒役:ヴィゴ・モーテンセン (運転席)
 
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「グリーンブック」 3月1日公開 TOHO シネマズ福津 
館内の表示に先日のアカデミー賞3部門受賞の表記がありませんでした。 のんびりしてます。
わたしが映画館の支配人なら・・・
 
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今から8年前になります。 
中古レコード店「ニーノニイノニ」で、『グリーンブック』 の主人公だったドン・シャリーのLPアルバム 「Water Boy」 を、オーナー・新納さんから薦められて試聴。 
レコード針が降りるや即刻購入しました。 わたしのお気に入りレコード最上位の1枚となり、一生分聴くことを考えて、後日もう1枚追加購入。 擦り切れるまで聴くとはいえ、同じレコードを2枚買うことはめったにないことです。
 
 
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DON SHIRLEY TRIO 「WATER BOY」 LPレコード 
Columbia CS9196 1966
 
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DON SHIRLEY TRIO 「WATER BOY」 LPレコード CS9196
 
タイトル曲のWater Boy (ウォーター・ボーイ) は綿畑で働いていた奴隷のことらしい。彼らによって歌われていた労働歌が背景にあります。 66年発売。
 
 
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録音も素晴らしいTAS Super Disc 。 録音技師にも拍手です。
マトリックスナンバーは2Aと2B

このアルバムは、ウッドベースからチェロに移り、ピアノへと移行。 徐々に迫力が加わっていき 陶酔峡へ。 これはもうバロックです。

◎ドン・シャーリーDon Shirley (クラシック音楽の作曲や演奏も行った、黒人ジャズ・ピアニスト)
19271月生まれ。両親はジャマイカの移民。 フロリダ州で生まれたという説と、ジャマイカの首都キングストンで生まれたという説があります。 
2歳の頃からピアノを始め、クラシック音楽を学ぶ。9歳でレニングラード音楽院へ。
18歳で、ボストン・ポップス・オーケストラとチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏。
その1年後には、彼の作曲した曲がロンドンフィルハーモニックオーケストラに演奏される。人種差別などもあり、クラシックの舞台に立つことは諦めたようです。
シカゴ大学で心理学を学び、博士号をもつ。 2013年に86歳で亡くなっています。
 
映画『ボヘミアン・ラプソディ』 のクィーン再燃と同様、『グリーンブック』 上映を機に、天才ドン・シャーリーの再評価とともに、飛び切りの演奏を素晴らしい録音のレコードで聴いていただきたい。
(残念なことに当時のLPレコードは入手困難です。 初めて聴く若い方たちのためにも、レコード会社の皆さん、復刻をお願いします。)
 
 
 
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TOHO シネマズ福津のすぐ横にあるケンタッキー・フライドチキン。 映画を観た人は写真掲載の意味が分かりますよね。
 
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(2019/02/01)