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PBX5 Bldg.

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記事が遅くなってしまいましたが、この時期帰省などで家を空ける、または帰省先の実家の戸締まりをして帰宅するかたも多いと思います。

主に昭和時代に建てられた家では、窓に雨戸が付いていて、その錠(カギ)をかけて戸締まりをするのですが、この「雨戸錠」。種類によっては長年の使用で部材が摩耗して、僅かな衝撃や、下から押す力で簡単に開いてしまう危険性があります。


新日軽(現LIXIL)や、そのOEMだった不二サッシ(住宅用から撤退する直前)などの、断熱タイプの雨戸に使用されています、ワンプッシュ式の雨戸錠です。これは解錠状態で、上部のかんぬき部分を押し下げると


このように施錠されます。解錠は、右側の小さなレバーを押し込むとかんぬきがバネの力で飛び上がって解錠される仕組みです。

そこで、この雨戸錠が摩耗して安全性が低下しているか確認する方法があります。施錠状態にて、


かんぬきの普段押す部分の裏側に手を添えて、右の解錠レバーに触れないよう注意しながら、意図的に持ち上げてみます。多少左右に揺らしながら持ち上げてみるのがコツです。

このとき、いくら持ち上げようとしても全く持ち上がらないのが正常で、もし持ち上がって解錠されてしまうような場合は、内部の部品が摩耗しており外から不正解錠されてしまう恐れがあります。

このような場合は、雨戸錠を新品交換するか、
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摩耗した丸みを帯びてしまったギザギザ部分をヤスリで削る改造


をする必要があります。この改造では、施錠時に解錠レバーと連動した爪が、より食い込むようにギザを深く削っています。(赤い丸印の部分)

雨戸錠は、このワンプッシュ式のほか、レバー式やワイヤー(紐で操作する)式などがありますが、いずれも「施錠状態で、不正な外力(錠を外そうとする力)に耐えられるかがポイントです。

年に一度は、点検されることをお勧めします。

建築に不可欠な窓。その中でも引き違い窓という、住宅などで一般的に使われるものでは、アルミサッシ、樹脂サッシともに断面形状の工夫や、摩擦に強くしかも抵抗の少ない気密材(パッキン)の開発により、通常のクレセントでも、高気密を実現しています。

しかし、昔は高気密を実現するためには、気密材が塩化ビニルやゴムといった、摩擦に弱く常時擦れ合うと開閉が重くなってしまうため、開閉時は気密材を離し、施錠時に押しつけて気密を得る「引き寄せ機能」が必要でした。

アルミサッシよりも前、スチールサッシの時代にも引き寄せて高気密を得るものがありました。
「エヤ(エア)タイトサッシュ」と呼ばれていた窓です。


これは、今はなき横浜松坂屋ビルにあった窓です。当時は引き違いでの引き寄せ技術が困難だったため、片引きという、片方のガラス窓が固定(嵌め殺し)の形式でした。この写真では、開閉できるのは左側のガラス窓だけで、右側は動きません。


当時の一般的なスチールサッシでは、真鍮かステンレスプレスのクレセントでしたが、これは締まりハンドルという、引き寄せ機能の付いたものです。受け側が斜めになっていて、施錠すると強制的に引き寄せられて気密材が圧着する仕組みでした。これは左側のハンドルです。
スチールサッシですが、気密ゴムの当たる面は塗料が干渉しないように、真鍮かステンレスの薄板を取り付けて、固着を防ぐ仕組みになっていました。


これは右側。完全に施錠すると、受けの斜めになった頂点まで移動して、密着します。

しかし、このスチールのエヤタイトサッシュは、維持管理に問題がありました。
スチールですから、定期的に塗装をする必要があります。その時、写真のように元々黒だったであろう気密ゴムや固着防止だった薄板まで塗装されてしまうことが多かったのです。(正式には塗装前にゴムや薄板を取り外すか、マスキングしておく必要がありました)


これが正規の姿。黒で示した気密ゴムと、黄色で示した薄板は塗装してはならないのです。


そのため、塗料によって気密ゴムが固着してしまい、冷暖房完備のビルでは閉め切っておくことが多いため、いざ開けたくても、ビクとも動かないケースが多かったようです。

私も、某病院の旧館でどうしても動かない「実質嵌め殺し」の片引きエヤタイトサッシュを体験したことがありますし、1982年のホテル火災でも、窓はスチールのエヤタイトサッシュで、宿泊客の証言で「窓が開かずガラスをたたき割るしかなかった」と聞きます。
逆に、ゴムや薄板を塗装せずワックスなどでお手入れをしている某公共施設では、50年以上経った今でも軽快な開閉でした。

スチールのエヤタイトサッシュは、その後のメンテナンス次第で、明暗が分かれる窓だと、この古い写真を眺めながら思いました。
机の引き出しを整理していましたら、懐かしい買い物優待券?が出てきました。


今はなき、秋葉原にありましたヤマギワの割引券(割引カード)です。
ヤマギワ各店で買い物の精算時、このカードを提示すると、割引価格で商品が買えるというものでした。

時は平成元年、1989年。ヤマギワは創業65周年とのことで、歴史を感じました。当時のヤマギワ本店ビルも、場所によっては亀甲ガラスのスチール製上げ下げ窓など、昭和30年代以前と思われる部材が多く見られました。

この割引カードですが、裏面が何と


カシオのSL-760Tというソーラー電卓になっていたのです。といいますか、電卓の裏面にヤマギワの割引シールが貼り付けられているというものでした。

カード型電卓は、当時2~3千円程度はしたと思います。以前に数回、買い物歴があったとはいえ、この電卓型?割引カードが送られてきた時は、ビックリしました。

バブル時代を象徴するような、割引カードでした。