そして、時間があったので拝見することになりました。
※浴室内の撮影はできませんでしたので、これは我が
家の浴槽です。
バスルームのドアを開けたら、下水の臭いが充満していました。そして各排水口を点検しました。洗い場の排水口は異常なかったのですが、浴槽の排水口からは、下水の臭いがする風が上がってきていました。
戸建て住宅の在来工法(現場で作った)浴室では、洗い場の排水はトラップ(水で封をして臭いが上がるのを防ぐ)付きの排水口なのですが、浴槽の排水は洗面台のように真下でパイプを曲げてトラップを作ることが困難なので、単独で屋外まで配管し「汚水枡」という蓋の中でトラップを設けることが多いです。そこで、外に回って浴室の汚水枡を探しました。
汚水枡の蓋が見つかりました。そして、蓋を開けてみましたら
3つの排水管がありました。左は浴室の洗い場です。洗い場にはトラップ付きの排水口が使われていましたので管の先端は何も付いていません。底の曲がりはインバートといって、トイレなどほかの汚水枡からの下水管がつながっています。
右と上の管には水たまりがある四角の部品が付いていました。これが汚水枡内設置型のトラップ(悪臭や小動物の進入を防ぐ部品)です。
右のトラップ(洗濯機の排水)には、水があふれるほど溜まっていますがこれが正常です。ところが、上の大きめのトラップ(浴槽の排水)には水は少ししか溜まっていません。これでは水の封が切れていて、風が通る状態になってしまっています。これが、浴槽から悪臭が上がっていた原因でした。
水の封(封水)が切れた浴槽のトラップを良く見ますと、左側に髪の毛のような糸くずが付着し上部をまたいでいます。この糸くずが「毛細管現象」を起こして、トラップにためられていた水を吸い出してしまったのです。毎日の入浴では問題なくても、旅行などで数日間浴槽を使わない状態では、少しずつトラップの水が失われていき、最後には風が通る隙間ができて下水の臭いが逆流してしまったのです。
付着していた糸くずをブラシで落として、水垢なども掃除して浴槽から水を流しましたら、トラップは正常水位になって、バスルームから悪臭もなくなりました。
毎日排水を流している、屋内の見える排水口だけでなく、屋外の汚水枡も定期的に蓋を開けて、内部の点検・清掃をする必要性を痛感した出来事でした。
詳しくは、「排水トラップ」「破封」「封水切れ」「毛細管現象」で検索してみてください。