エンジンオイルの消費量が多く、白煙も出ているとの事で修理ご依頼あり、作業させていただきました!
お預かりしてエンジンを始動すると・・・
白煙! すご!! 匂いもクサっ・・・
そして、尋常じゃないメカノイズ
エストレアのエンジンは決して静かなエンジンではないし、バルブクリアランスも上限狙いの方が調子いいんですけど、それにしてもガチャガチャと賑やかな感じ
早速、カムカバーを開けると『なんじゃこれ?!』
カムチェーンが伸びてしまい、カムチェーンテンショナーでは引ききれなくなって前側のチェーンガイドを「無理くり」支えているエーモンのステー
某動画サイトでこんな残念な事をしているのは見た事がありましたが、本当にやっているんですね~~びっくり
エストレアのカムチェーンは比較的簡単に交換できるのに
それでもチェーンがヘッドに擦れています。
でも、ここからメカノイズは出ません。アルミが削れるだけです。
この車両の「ガチャガチャ」と賑やかなメカノイズはバルブクリアランスが過大なのが原因。
まぁチェーン交換とバルブクリアランス調整はついでにするとして、本題の作業
見事にインレットバルブのステムシールからオイル下がりを起こしています。シールの劣化が原因でしょう。
燃焼室に入ったエンジンオイルで、ヘッドのINバルブ付近とピストンヘッドのカーボンが綺麗に洗い流されています。
ピストンは旧品ですね。年式からするとこの旧ピストンとピストンリングが組付けられている車両です。
摩耗もしているので、ここは交換。
燃焼室とポートに溜まりまくっているカーボンを落とし、バルブはINもEXも交換。
バルブシートもカーボン噛みし荒れていたので、軽くシートカットして擦り合わせ
私・・・擦り合わせは『あまりしない派』です。街乗り車両は特に。
大事なのは「バルブシートカット」
そんなこんなで(?)カムチェーンの交換も行い、テンショナーは続投。
折角、外しているので、キャブレターも点検&清掃。フロート高さが異常に低く調整されていました。
サクッと組付けてエンジン始動。酷いメカノイズもなくなり、アイドリングも安定。
白煙はマフラー内のオイル分が残っているので、まだ少し出ますが良い感じ!
チェック中に飛び散ったチェーンオイルの汚れを掃除。ここも恐ろしい程に汚れ溜まりますよね!
普段、なかなか掃除もできないでしょうし、このタイミングで出来るだけ綺麗にしときましょう
綺麗にしておけば、もし、オイル漏れなど起こした時も早く発見できますからね~。
後日、試運転を行い、白煙チェックします!!
この年代の車両は白煙がわかりやすくていいですね~~重大なトラブルの前に気づきます。
最近の排ガス規制車でマフラーに触媒が入っているモデルは、オイル消費していても白煙が出ないですから、点検を怠るとマズいですよ。