調整用同軸ケーブル | JK3QBU と ILZ

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オキナインコ と アマチュア無線のアンテナ製作

以前からちょっと気になるアンテナがあります。
300Ωのリボンフィーダーを使った、Folded Dipoleです。
私が今、3.5MHzで使っているのは3/4λ Folded Dipoleなんですが作ってみようと思っているのは 1/2λのFolded Dipoleです。
 
すごく帯域が広いと書いてあるんです。
まず、7MHz で作ってみようかと思っています。
うまくいけば3.5MHzも・・・・・
 
調整用の同軸があったのですが、どこへ行ったのか?
マ、作ってみるか。
 
調整用の同軸ケーブルは、基本的に1/2λの長さで作ります。
無線の試験に出てきませんでしたか?
1/2λの長さに短縮率(速度係数)をかけて算出します。
このような面倒なことは大概の人はやりません。
ダイポール程度だと、極端な話どんな長さでも良いといえば良いんですけど。
給電部のインピーダンスが分からないアンテナを作る場合、給電部インピーダンスを知らないとアンテナの調整ができません。
3D2V で調整用同軸を作ることにしました。
 
イメージ 1
今回は7.1MHzの中心周波数でアンテナを作ろうと思っていますので、長さは300/7.1/2*0.67=14.15m
になるハズです。
けど、私はアナライザーで測って作っています。
少し?長めに15mで切りました。
 
同軸を切るときは、剪定ばさみが便利です。 これは裏ワザ。
 
イメージ 2
同軸の一方にコネクタを取り付け、もう一方を心線と編み線をショートさせます。
理論的には切りっぱなしでも良いんですが、計器で読めないので、ショートさせます。
それで周波数を動かして、インピーダンスが 0 に一番近い周波数が、1/2λの長さになります。
これでは少し長いですね。
イメージ 3
 
この同軸の長さの1/2λは6.54MHzです。
機械を変えてみました。
同じような周波数でインピーダンスが一番小さくなりました。
視覚的にはクラニシのほうが分かりやすいです。
MFJでやるときは、リアクタンスが 0 を示すところがその長さ。
クラニシは針が一番振れないところがその長さです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 4
 
その長さで、先端をショートからオープンにします。
それで周波数を変えていって、リアクタンスが 0 のところ。
これが1/4λの長さになります。
 
1/4λの同軸ケーブルは、50Ω系では使いませんが、75Ω系の同軸ケーブルでQ-マッチで使用するときに使います。
アンテナのスタックにする時だとか、給電部が100Ω程度のインピーダンスを示しているとき、50Ωにする時に使います。
 
ここで注意することは、同軸ケーブルが悪さをすることがあることです。
終端がオープンですから、インピーダンスは無限大になる筈なのに1/4λではインピーダンスがほぼ 0 になることです。
無線機側でSWRを測って良い値を示していても、同軸ケーブルが悪さをしていることがあるので要注意です。
イメージ 5
 
同軸を切り込んでいって、大体この辺であろう・・・という長さになりました。
 
この時の、同軸の長さは 13.71mになりました。(短縮率 0.65)
このように簡単に目的周波数の1/2λの同軸ケーブルを作ることが出来ます。
 
計算値より40㎝程短くなりました。
 
この同軸ケーブルを使うと、7MHzの給電部直下でインピーダンスを測らずに、手元で測ることができます。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 6
ネットで探して、300Ωのリボンフィーダーを買いました。
 
これは1/4λで使うので、上と同じように計算ではなく、実測で1/4λ長を切り出しました。
 
 
 
 
 
 
今回は、1/2λ・1/4λ の同軸長のアンテナ・アナライザーでの切り出し方でした。
 
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