施設介護しか念頭にない親族 | 介護の誤解

介護の誤解

いま苦しんでおられる介護者のために

このブログは義父と義母を介護した過去の経験をもとに書いたものです。

思いつくままに書いており時系列順ではありません。

あらかじめご了承ください。

 

「介護イコール施設入所」

どうやら

それが当たり前と思っている方が

まだまだお見えになるようです。

 

 

健常状態

認知症で名前もわからない状態

 

あるいは

寝たきりの状態

 

極端な分類しかしない

 

 

 

介護の対象を

強度の認知症の方や

全介助状態の方と

想定しています。

 

 

 

実際は

その間にある状態の方が

圧倒的に多いのです。

 

だから大変なのです。

 


耳が遠くなっても

よそ様には

聴こえるように振舞う

 

 

 

認知症なのに

お客が見えた時は

お茶を入れたり

普通に会話したり

 

 

 

「ほとんど

手間がかからないじゃない」

 

ただ

それは大きな勘違い。

 

混乱を招く原因にもなります。

 

 

気をつけていないと

薬の飲み忘れだったり

 

あるいは

飲んだことを忘れたり。

 

 

 

知人の旦那さんは

夕刻になると

「家に帰らないと・・・」

家から外に出てしまうそうです。

 

 

彼が「家」と称するのは

生まれ育った実家。

 

すでに

影も形もありません

 

 

 

幸いにして

移動経路はいつも同じなので

追うことは可能。

 

 

 

追う以前に

「家がわからなくなった」

携帯から連絡があるので

迎えに行くとのこと。

 

 

 

これが

毎日繰り返されます。

 

 

 

「もう

実家がないことを

教えてあげればいいじゃない

 

他人からは

冷たい言葉が浴びせられます。

 

離れて住む親族とて同じ。

 

 

 

「一体全体

嫁さんは何をやっているんだ・・・

馬鹿にされ続けています。

 

「言えば分るだろうに・・・」

いえ

分からないのです。

 

 

 

体は健康で

夕刻以外は比較的まとも。

 

近所の方々にも愛想がよい。

 

実に困ったご主人です。

 

 

 

そして

奥方の努力は

誰からも理解されず・・・。

 

 

 

経験から申し上げると

施設入所による介護というのは

在宅に比べれば

はるかに楽なのです。

 

 

そこに到達するまでの苦労

 

これは

やってみなければ

わかりません。