老健はさまよっているのか | 介護の誤解

介護の誤解

いま苦しんでおられる介護者のために

このブログは義父と義母を介護した過去の経験をもとに書いたものです。

思いつくままに書いており時系列順ではありません。

あらかじめご了承ください。

 

今さらなのですが

 

介護老人福祉施設

介護老人保健施設

 

この区別がわからずに

入所施設を探している方は

いらっしゃいませんか。

 

 

 

何度も同じことを書いて

恐縮なのですが

ここが整理されていないと

行き当たりばったりの介護になる。

 

 

介護老人福祉施設は

特別養護老人ホーム(特養)とも

呼ばれています。

 

要介護3~5の方が対象になります。

 

常に介護が必要な状態

 

自宅での介護が困難な方です。

 

 

 

ただ義父

特養に入所してはいましたが

 

客観的に見て

要介護3以上ではない。

 

 

義母が同居を拒んだため

当初は一般の老人ホームや

軽い認知症が認められたため

グループホームなどを

探していました。

 

 

 

もちろん

地域包括支援センターにも

協力を依頼。

 

そして地域包括の

ケアマネさんが所属する特養

入所を認めると言ってくれました。

 

 

「おかしい」

直感的にそう思いました。

 

それでも

結局要介護3ということに。

 

 

 

「認知症が酷い」という理由で

要介護度を上げたのです。

 

これは施設長の「計らい」です。

 

 

 

基本的に自立可能な高齢者は

介護する側も楽です。

 

妙な現象が起こっていたのです。

 

 

 

ただし

 

「本来の入所者に絞れ」

 

そんなことを

言っているのではありません。

 

 

 

行き場のない高齢者

居場所を提供するというのも

施設の使命だからです。

 

 

 

一方義母

介護老人保健施設(老健)に

入所させていただきました。

 

 

こちらは

病院での入院治療を終えた高齢者

リハビリによって

家庭復帰することを目的とした施設。

 

 

 

先日も書きましたが

大腿骨骨折の術後リハビリが目的。

 

 

しかし

医師が想定したリハビリ

本人は事実上拒否

 

「もう自宅には戻れない」

そう思い込んでいたのでしょう。

 

 

 

施設側もリハビリを

強要しようとはしませんでした。

 

 

 

一旦自宅に戻るという想定で

2度再入所させていただきました。

 

戻ったのは自宅ではなくて

有料老人ホームです。

 

 

そして施設の夏祭りで

100歳の入所者がマイクを向けられ

 

「世のために貢献できなくて

申し訳ない」

 

そういった趣旨の挨拶をされました。

 

「お世話になりっぱなしだ」

ということです。

 

 

 

介護老人福祉施設(特養)と

介護老人保健施設(老健)は

 

それぞれの目的を当初のままとして

似たような施設になっている。

 

それが率直な感想です。

 

 

 

そうしたなかで

 

「家で最期を迎えよう」

 

こういった流れが

形成されつつあります。

 

在宅介護を推奨する動き

目立ってきています。

 

 

 

しかし介護者の事情は二の次

 

介護者にも

生活のためだけではなく

生涯かけて

やらなければならない事柄

あるでしょう。

 

 

 

つまり

 

「個々の判断が優先されてよい」

 

そう考えています。

 

 

そのためには

特養にも老健にも

 

その存在目的を理解したうえで

 

可能な範囲でお世話になればよい

 

割り切りが肝心なのです。