●複雑化する韓国の大学入試、受験生も保護者も悲鳴 | 「日韓次世代映画祭」「下川正晴研究室」「大分まちなかTV」ブログ

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下川正晴(大分県立芸術文化短大教授、shimokawa502@gmail.com 携帯電話090-9796-1720、元毎日新聞論説委員、ソウル支局長)。日韓次世代映画祭は2008年開始。「大分まちなかTV」は、学生と商店街のコラボ放送局です。

NPO!「日韓次世代交流映画祭」公式ブログ【朝鮮日報】ソウル市蘆原区に住む高3受験生のキムさんは、13日午前に鍾路区の成均館大学で小論文の試験を受けた後、すぐに自宅近くにある小論文専門の予備校へと向かった。来週には漢陽大学と高麗大学で小論文の試験を控えているからだ。しかも、前日の12日には中央大学と西江大学でも小論文の試験を受けた。

今年に入ってキムさんは、修学能力試験(修能、日本のセンター試験に相当)の準備に加え、小論文や内申の対策にも力を入れなければならなくなった。

随時募集で8大学に願書を提出したキムさんは、今年から毎週末、小論文の予備校に通っている。キムさんは「随時募集での小論文試験は、修能の直前あるいは直後に行われるため、あらかじめ準備しておかなければならない」「大学の中には“数理論述”を課題として出すところもあるので、数学に対する理解も必要だ」と話した。

平日は内申対策と修能準備のために通っている予備校で、主にビデオ講義を受講している。随時募集と一般募集では、高校在学時の学習成績なども反映されるため、中間試験や期末試験の準備にもおよそ1カ月前から真剣に取り組まねばならない。夏休みには入学査定官試験(学力試験ではなく入学査定官が内申や面接の成績で合否を決める入試)に提出する自己紹介書を書いた。さらに、修能の前の月となる先月は、複数の大学で随時募集の小論文試験を受けた。

修能後はさらに忙しくなる。引き続き、各大学での小論文試験が毎週末に行われる上、14日からは高校の期末試験も始まる。今年の受験生に関しては、多くの大学が高3の1学期までの成績を審査の対象としているが、もし来年浪人するようなことになれば、高3全体の成績が反映される。そのため期末試験も決しておろそかにすることはできない。

これまでの大学入試では、1982年から93年までは学力考査、また1954年から1980年までは本考査だけに力を入れて準備していれば、志望する大学に入ることができた。ところが今は学業成績だけでなく、修能、小論文、面接、さらには内申の成績に反映される日常の生活態度など、全ての面で優れた「スーパー受験生」になる必要があるのだ。