成果向上型人事制度を導入しての効果測定5 | 人事評価のQ&A

成果向上型人事制度を導入しての効果測定5

 成果向上型人事制度 を提唱して5年以上経ったが、導入企業の効果測定を試みた。人事制度導入による効果測定とは、初めてのことで難しい部分があるが、可能な限り導入企業にご協力をいただいて調べてみた。(その調査結果を6回に分けて報告します。)

 

2.実際の測定結果

 

 成果向上型人事制度を導入した会社がすべてその効果測定を行っているわけではないが、レベル1、2については、多くの回答が寄せられている。レベル3については、効果はあっても具体的には測定できないケースが多いようである。レベル4については、小規模な企業においては顕著に効果が出ているようである。

 

レベル4の測定結果

 

大手企業においては、業績に関しては色々な要因があるため判断しにくく、また、データそのものが機密のために回答が得られないが、中小企業においてはいくつか回答が寄せられている。

 

・ 新制度を導入した1年半後から労働分配率が大きく改善した。(72%→66%)

 

・ 新制度導入直後に2名退職したが、その後、3年経つが不意の退職者出ていない。定着率が大幅によくなった。

 

・ 経営環境の悪化で売り上げが大幅に低下したが、賃金カットに社員が協力してくれて、何とか乗り越えそうである。以前は反目していた。

 

・ 新しい設備を入れたわけではないのに、一人当の生産量、および人件費一万円当の生産量が伸びた。