役職任期制 | 人事評価のQ&A

役職任期制

 役職任期制を検討しています、失敗例などうまくいっていない例を教えてください。

 

 役職を定年前の一定年齢で外すことを「役職定年制」、役職就任後一定期間で外すことを「役職任期制」といい、いずれも人事の停滞・硬直化を防ぐ効果があります。

 

 役職定年制は、人事の硬直化や役職者の高齢化を防ぐ効果はありますが、個人の能力や成果にかかわらず、年齢で一律に区切ってしまうところに問題があります。

 

 役職任期制も同じように人事の硬直化や役職者の高齢化を防ぐ効果があり、さらに、在任期間中の実績次第では再任されないため、役職者に緊張感を与えるというメリットがあります。

 

 ただし、役職任期制をしっかり運用するためには役職者の能力や成果を的確に評価することが必要になります。

 

 上手くいっている企業もありますが、うまくいっていない例をいくつか紹介します。

 

● 例1


 役職任期制を導入により従来から解任したい管理職に制度として適用し、その後は特別のことがない限り再任という形になっている。役職定年制と併用しており、役職任期制は「伝家の宝刀」的になっている。(狙い撃ち的な導入例)

 

● 例2

 
 役職任期制により役職を外したくても代わりが育っていなくて、結局は再任する形になっている。部下を育てない方が「身が守れる」という風潮になってしまったので、役職定年制に戻した企業もある。ただし、この企業は役職定年制にしても同じように部下が育っていなくて、役職定年年齢を延長している。