加山又造さんの装飾美を再び堪能する。
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BMWアート・カーというのは、世界的アーティストによるペインティングが施された特別なBMWのこと。
https://www.artcar.bmwgroup.com/en/art-car/
1975年、フランス人のレーシング・ドライバー兼芸術愛好家が当時のBMW Motorsport責任者とともに、友人のアーティスト、アレクサンダー・カルダーにBMWのペイントを依頼したことが発端だった。
カルダーがデザインしたBMW 3.0 CSLは、1975年のル・マン24時間耐久レースに参戦し、瞬く間に大人気となった。
以来、「自動車とアートの融合」というコンセプトをBMW社が引き継ぎ、前述のアンディ・ウォーホルなど17人の世界的アーティストがBMWにボディーペインティングした。
日本からは1990年、日本画家の加山又造がプロジェクトに招かれ、平安時代から続く日本の伝統技法「截金(きりがね)」をBMW535iの車体全体に施した見事なBMWアート・カーが完成した。
日本的で美しい装飾美は今見ても決して古さを感じない。
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by Matazo Kayama BMW Art Car 1990
タイトル『雪』
截金(金、プラチナ箔)を使用したデザイン
加山又造(1927年9月24日 - 2004年4月6日)
京都、西陣織の図案家の子として生まれ
水墨画、琳派、狩野派などの伝統的日本美術を学び、装飾性を高めた独自の画風を作り上げた。
成願も尊敬する日本画の大家だ。