日本のアノニマスデザイン【anonymous disign】
アノニマスとは一般的に「匿名性」あるいは「無名性」という意味である。
最近はその名の国際的ハッカー集団まで出現して、『アノニマス』という言葉も意外な事で多くの人に認知されることになったが、ここでいうアノニマスデザインとはデザイナー不詳のプロダクトデザインや建造物などをさす場合が多い。
そもそも歴史的にみて、デザインの概念が確立したのは産業革命以降で、それ以前の『ものづくり』は西欧で言えばギルドなどの封建制度の元で親方から弟子に引き継がれた形や機能が物となり、それが流通していただけだった。
そして、良い物は真似され改造され淘汰が繰り返され、今日まで残って私達の身の回りに多数存在している。
つまり、歴史の長い国程、その国特有のアノニマスデザインが多数存在することになる。
近年になっても知的財産権などの権利意識が薄かった時代が暫く続き、その頃に発明された優れたデザインのいくつかがデザイナー不明のアノニマスデザインとなっている。
さて、アノニマスデザインを拡大解釈して、「作者不詳で他人が自由に使えるデザインである」とするならば、日本を代表するアノニマスデザインは『家紋』だと言える。
平安時代に生まれた日本独自のデザイン文化だ。現在、確認されている家紋は約2万種以上。
世界中から注目される日本の伝統デザインだ。
近年になり、会社のロゴマークのようにオリジナルデザインを描き起こし商標登録しているものがあるかもしれないが、それ以外の家紋は基本的に著作権フリーのアノニマスデザインである。
家紋を利用したビジネスは様々に存在するが、まだまだ活用方法はあるかもしれない。
あなたのアイディア次第で可能性は広がる。
伝統をデザインに活かす会社
和柄 和風デザインなら(株)京都デザインファクトリー