晴れ着の図柄には意味謂れがあります。
伝統文様の意味謂れは先人たちから私たちへのメッセージです。
そして、子供の晴れ美の図柄は両親から子供へのメッセージが込められています。
晴れ着の模様は吉祥模様が基本です。
例えば、牡丹は百花の王とされ、幸福、富貴、高貴、豪華さをあらわします。
豊年の兆しとなるめでたい花「瑞花」として、幸福や富貴の象徴として描かれてきました。
また、牡丹の「丹」は不老・不死の仙薬を意味することから、不老不死、不老長寿という意味も持っています。
特に、牡丹と唐草を組み合わせた牡丹唐草文様は室町時代から近世まで、唐草を代表する文様として人気でした。
松竹梅は慶事に用いられる吉祥文様の代表格です。
中国では、松竹梅を「歳寒三友」といい、高潔な生き方のたとえとしてきました。
逆境にあっても節操をまもる君子の象徴とされています。
冬の寒さの厳しさの中でも凛とした気高い緑を保つ松、風雨・風雪の中でも志を曲げず、まっすぐに伸びる竹、寒さの中で他の花に先駆けてきりっと美しく咲く梅。
その語源は古代中国の古典書「論語」の中に「益者三友損者三友」という有名な言葉があり、この三人の友を松竹梅にたとえているのだそうです。