TOHOシネマズ新宿

 

 

母なる緑の地。幼いフュリオサはならず者たちのバイクを走行不能にしようと試み、逆に連れ去られてしまう。彼女を取り返すべくライダーたちを追った母親マリーは激闘の末、バイカー・ボードのボス・ディメンタスに処刑される。

 

 

ディメンタスに囚われたフュリオサはバイカー・ホードと敵対するシタデルの占領者イモータン・ジョーに出会う。ジョーはフュリオサをブリーダーズとして幽閉するが…。

 

 

このあとの本編MMFRと整合性がとれてるし、セリフ量少なくグイグイ観客を引っ張っていく映像力はさすが。確かに「ヒャッホー!」感はほぼ消滅したが、タイトルにSagaとあるとおり本作はフュリオサの英雄伝説といったポジションなのでこれで良し。

 

 

MMFRが行って帰って来る北斗の拳だとしたらフュリオサは貴種流離譚で復讐劇だね〜。どのみち少年ジャンプっぽい。絵面としては今回は車だけでなく飛ぶ系も充実、俯瞰映像など特に砂漠のバイカーたちが公園の砂場を集団移動するちっちゃな蟻たちのように見えるシーンもいいねぇ。さすがっすよ。

 

 

二連結のタンクを操るカーアクションをはじめ、フュリオサの活劇っぷりが半端ない。子役からアニャたんへの移行もとてもスムーズ(どこで入れ替わったのか分かんなかった。どうやらCGを使ったらしいね)。

 

 

途中から男性としてサバイブするせいか顔下半分を隠している時が多く、彼女のあの独特な面構え(大きな目)が効いている。喋ると女だとバレるからだと思うのだが、話すことができないキャラという設定も大好きすぎるし、坊主頭も似合う。

 

 

印象的なキャラクターはふたり。まずはフュリオサの母マリー。射撃シーンは惚れ惚れするし、炎上した背中でバイクを操り娘を逃がそうと試みる不屈の女戦士っぷりに痺れる。演じるは「恋するプリテンダー」で乳首しか隠れてないビキニを纏ったスレンダー美女・チャーリー・フレイザー。マリーの仲間のひとりにクリヘムの嫁エルサ。彼女は悪役もやったらしい。

 

 

そして! そしてですよ! 警備隊長ジャックですよ! 彼に関しては最初っから死亡フラグが立っているので、もう途中から涙目ですよ。本当にカッコよかったよ。

 

 

懐かない野良猫みたいなフュリオサの手腕を認めて、隣に乗せ、阿吽の呼吸で窮地を脱し、決してフュリオサには手を出さず(治療はしたが)、ボロ雑巾のように引きずり回され死ぬ…ああ無情。演じるは「マスケティアーズ」のアトス。トム・バークだよ。このバーク氏だけで本作を見る価値がある私的には!(←落ち着け)。

 

 

クリヘムはね、楽しそうで良かったねって感じ。ウザキャラ。コミカルで悪役としては小物だね。息子の遺品として熊のヌイを片時も離さない。あざとい。えっと、イモータン・ジョーは若返ってたな。

 

 

あとはね、すいません、これだけが不満だったのが、ニュークス! 彼を出して欲しかった。マックスは出てたらしいけども。車内のチャームだけでなくて砦でさ、バイカー・ボードに選ばれるところで「俺! 俺!」ってやって欲しかった。で、選ばれなくてしょんぼりするとこまでがセット。笑

 

 

個人的にはMMFRとはまた別の意味で大満足な本作でした〜!