シネリーブル

 

 

ドイツ・現代。ある中学校の教師、カーラ。学内では盗難が横行しており、校長をはじめ学校職員は生徒から情報を収集するなど犯人探しに躍起になっていたが…。

 

 

前評判の高いサスペンススリラー。思いつきで仕掛けた隠しカメラに犯人と思われる人物の着衣が写っていたことから、カーラは容疑者を特定し、謝罪を求めるものの、反応は芳しくなく、事態は取り返しのつかないことになっていく。

 

 

学校は社会の縮図とはよく言ったもので、舞台はドイツの中学校なのだが、大人の軽率さ、偽善や強引さ、子どもの浅はかさや賢さ・狡猾さなど、現代社会の悪意を煮詰めたような作品になっていて集中力を切らさない。

 

 

子どもたちの立場でものを考えてきた教師カーラが問題児となったオスカーに寄り添いながらも、じわじわと彼を破滅させ、彼女の望まない結果に至る。満足げなオスカーに対し、カーラの表情は見せない演出。

 

 

いろんな解釈ができるであろう脚本がそんじょそこらのホラーよりよっぽど怖い。しかしさ〜、学校の先生ってめっちゃ大変な仕事だよね〜。尊敬しちゃうわ。