イオンシネマ

 

 

現代・ロンドン。マンションでひとり暮らしをしている脚本家・アダム。階下の住人・ハリーが日本産のウイスキーを持って現れるが、追い返してしまう。30年前に亡くなった両親と住んでいた家を訪れるが…。

 

 

家族愛を描くハートウォーミングなファンタジックホラーの88年の実写化映画。その再映画化のせいか客層が割とシニア寄りで、監督や登場人物の関係性などあらかじめ情報入れて観に来てなかったら、男性同士の濡れ場などあるんで、ちょっとキツイのでは。

 

 

確かにゴースト映画ではあるのだが内省的。ホラーというより現代のマイノリティの生きづらさが全面に出ていてアダムとハリーがゲイ設定っていうのも含め、監督とアンスコのセクシャリティや実体験から来てるものなのか。

 

 

アダム(原田)とハリー(桂)が恋に落ちるのは88年版と同じだが、アダムの両親がゲイに対して偏見を持つ年代であること、またアダムとハリーにも歳の差があり、年齢による常識や価値観の違いなんかもテーマの一つなんだと思う。

 

 

親の愛を自覚して前進するっていうのは同じなんだけど、特に違うのはラストのハリーだね。88年盤には原田を救う間宮くんがいたのだが、本作には出てこない。キャラクター設定からしてハリーは、別のTLのアダムなのかもしれない。あとは「ア・ゴースト・ストーリー」っぽさも感じられた。

 

 

PSBの「Always On My Mind」を歌いながらクリスマスツリーの飾り付けをする両親だったり、

 

 

FGHの「The Power Of Love」の歌詞をセリフとしてハリーに寄り添うアダムだったり、

 

 

80〜90年代のブリティッシュミュージックが好きな人にはグッとくるエピソードがある。アンドリュー・スコット、ポール・メスカル、ジェイミー・ベル、クレア・フォイが出演。とにかく想像してたより見応えがあった。