グラシネ(IMAXレーザーGT)

 

 

裏で手を組んだ皇帝とハルコンネン家の奇襲により、アトレイデス家はひと夜で滅んだ。砂漠を彷徨っていたポールとジェシカは砂漠の民フレメンに受け入れられる。いっぽうハルコンネンはラッバーンを使い捨て、その弟フェイド・ラウサにアラキスを掌握させようとする。皇帝に仕える教母ガイウスはイルーランやレディ・マーゴットをとおしてベネ・ゲセリットのコントロール下に置こうとするが…。

 

 

楽しみで楽しみで仕方がなかった作品。原作も読み返したし、part1復習したし、我ながら付ける薬がない。先行上映初日初回で観たが、画力と音圧が異常に高い状態で2時間46分。没入感はpart1と相変わらず、1日じゅうこの世界に入り浸っていたかった(←重症)。原作との違いが出てきたのがpart2の特徴で、アニャ・テイラー・ジョイも含めそれらはpart3への布石だと思われる。海外では絶賛のようだけど合わない人は合わないと思うので、無理して観ることはないと思う…IMAX案件であることは確かですが。

 

 

以下はネタバレが含まれます。例によって読まなくてもいいやつです。原作との違いにも触れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

part2の冒頭はプリンセス・イルーラン(ピューちゃん)のセリフで始まる。part1はチャニ。1984年版DUNEの冒頭も確かイルーランだったはず。ピューちゃんがプリンセスを演じるとモダンなDUNEって感じがする。脚色のせいか教母ガイウスの影響力がありすぎてこれならイルーランがポールの子供ほしいってなるの、めっちゃ分かるな、part3でそうなるかわからんけど。宦官であるフェンリング伯爵(暗殺者で皇帝の親友)は今回は出てこず、彼の妻(もしくは娘か)マーゴットがフェイド・ラウサの血統を残すことに成功。演者がレア・セドゥなのでこれもpart3への伏線だと。そんでスティルガーがポールの強火担w 吐きそうになってるジェシカの心配より水分の心配してたw で、フェイド・ラウサ。セクシーなサイコ野郎でお誕生日会に何故か決闘させられるんだけど、モノクロの「グラディエーター」感あって絵面的に作中一番かっこよかった。スカルスガルド父とのキスシーン事前にTLに回ってきたけど、キモくて良かった。ポールがフェイド・ラウサに「いとこ殿」って呼びかけるんだけど、そのワード、私の「癖」なのでブッ刺さった。が、実はいとこはジェシカでポールは原作どおり「『いとこ違い』どの」のはず。なんかpart1でもね、ハルコンネンがレトを「いとこ」って呼ぶんだけど、あれ娘婿だよね。あと皇帝に跪かせて御手手(パパの指輪な)にキスさせるポールな。あそこ、良かった。皇帝がすごく嫌がってて、ポールがめっちゃ冷たくて強引で、覚醒後のポールのイメージってまさにそんな感じだから、これだよ、これがあたしのポールだよってなった。あとはチャニだねー。ポールのこと大好きだから、みんなが救世主救世主言ってるなか心配してて、イルーランとの政略結婚がポールから発表されると「ふざけんなし!」って出ていっちゃう。原作ではポールに絆されてチャニは残るけど、この違いも現代版DUNEって感じ。ガーニイはね、彼の弾き語りが見れたしラッバーン殺す時「主君と友人の仇」って言ってて、あ〜レトとダンカンのこと、忘れてないんだな〜ってなった。終盤の戦いの時、ちゃんとアトレイデスの旗(Yの字みたいなロゴのやつ)が翻ってるんだよね〜。そこでまたレトとダンカンのこと思い出して、うわ〜んってなった。どんだけ好きなんだよ。原作ではエイリアはもう生まれてて4〜5歳の設定で彼女がハルコンネンを殺すんだよね。ポールとチャニの間に子供(レト2世)がいて…まぁ死んじゃうんですけど…それだと子まで成した仲且つ悲しみの渦中のチャニを愛妾とか、現代の世の中では受け入れにくいというか世界のシャラメファンとゼンデイヤファンを敵に回す部分もあるのかなと推察する。フェンリング伯爵のパートは撮影してたけどすべて編集でカットしたみたいだからpart3には出てこないんだろうな。見せたい部分だけに絞ってる。分かりやすくていいけども。なんつーかpart1は男たちの物語で、part2は女たちの物語って感じ。子供っぽくて中性的だったポールとチャニが大人の男性と女性になっていく分岐点のような印象もあったり。あと何回か観たいな。もちろんIMAXレーザーGTで。そんでpart3へと期待が膨らむわけですが。このぶんだと内容が原作からちょっとずつ変わっていくのは確定なので、あのひとの復活とか…ない場合もあることを肝に銘じておこうと思います。ヴィルヌーヴ監督、ありがとう。

 

 

 

追記。本日、オスカー・アイザック氏の誕生日だと知ったので。45歳だそうです…在りし日のレト・アトレイデス公爵…かっこよかった…。