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イランの聖地・マシュハドで娼婦をターゲットとした連続殺人事件「スパイダー・キラー」が勃発。その取材のために訪れた女性記者ラヒミ。宿泊ホテルや担当警官などによる差別的な扱いを受ける。いっぽう、帰還兵であるサイードは戦場で殉教できなかったことを恥じており、家族サービスをしながら街の浄化と称して娼婦をバイクの後ろに乗せ連れ去り、締め殺しては遺棄することを繰り返していた。

 

 

年内には観たいシリーズ、体調を崩してしまい(インコロではない)、結局これが今年最後の映画の記事になる(無念)。本作は劇場公開時、すごく観たかったんだけど落としたやつ。

 

 

ソーシャル・スリラーでミソジニー殺人を扱っている。2000年〜2001年に起きた実際の事件をもとに作られており、犯人は2002年に処刑されている。こちら(↓)はスパイダー事件のドキュメンタリー。処刑シーンまで映ってるのがすごい。犯人の服装、サンダルが同じで髭面も同じ。実際の犯人のほうが若いんだな。

 

 

犯人の偏った考え方も恐ろしいが、もっと恐ろしいのは犯人である父親を英雄視する息子、犯人の行動を肯定する多くの支援者たちだな。娼婦が街に立つのは戦争、宗教、文化など社会的背景による女性差別が元凶であることが少なくないし、それを考えると遠いイランの出来事ではなくて、トー横キッズなど若い女子が街に立つなど日本にも同様の問題があることに気付かされる。

 

 

イランの映画監督といえば、今年はジャファル・パナヒ、パッナ・パナヒ、過去にはアスガー・ファルハディなどの作品を観たけど、監督が逮捕されたり上映禁止になったりする作品もある。今作のアリ・アッバシ監督はイランから出てイランの映画を作ってるらしいから今作のような政府批判的な映画を作れるのか。

 

 

フライヤーは彼女(↑)がモデルだな。「ボーダー」のあとが今作なので、次回作ももちろん観てみたい監督。別のフライヤーも見つけたのだがこのデザインも良かったな(↓)。怖すぎるタンデムw

 




今日は出かけるついでに時間調整で渋谷でゴジラ−1.0を観た。一緒に観た夫は90点だって。ランチの蕎麦。