TOHOシネマズシャンテ。

 

 

大学生のジャレッドは同じ大学の生徒ヘンリーからレイプされ、自身が同性愛者であることに気付く。カウンセラーと偽って実家にまでヘンリーが電話をかけてきたことをきっかけとしてジャレッドは両親にカミングアウト。父親である牧師は長老たちのアドバイスを受け、ジャレッドを矯正施設に入れることにする。

 

 

何度も言うが去年の7月から楽しみにしていたBOY ERASED。エガちゃん監督、脚本、出演。オーストラリアを主張するキャスティングはメジャーどころが多すぎたせいか内容が内容なせいかやっぱり赤字。クロウ氏は役づくりのせいかちょっと肥えすぎ。でもいろいろ考えさせられる。

 

 

今流行りの実話ベースだが、ゲイ矯正施設の歪んだ指導・洗脳システムをとおして、聖書の矛盾点を遠回しに突きまくったうえ、エガちゃんお得意のスリリングなテイストにより、最後まで緊張感が持続するドラマに仕上がっている。ゲイの矯正施設はクリミナルマインドの第8シーズンでも取り上げられていてその存在は知っていたが、日本で言ったらまぁ、戸塚ヨットスクール? (←違います)

 

 

同性愛に悩む者に私的なことを告白させるプレイや同性愛は悪魔のせいだからと、それを追い出そうと背中を殴打したり…無知、無教養としか言いようがない。ゲイは疾患じゃないから治りません。薬で性癖は変えられません。フリをして乗り切れ、でないと長いこと「家」に入れられてしまうから、とゲイリーがジャレッドにアドバイスするけど、実際LGBTQのひとたちにとって、キリスト教自体が矯正施設みたいなものなのでは?

 

 

だからこそサイクスはかつて矯正され、治ったフリをして今度は矯正する側に回った。そんなかわいそうなひとのような気がする。え? 甘い?  だよねー。あたいの性癖(エガちゃん大好き)は変えられませんので! ひとの迷惑にならなければ、この性癖、矯正されるいわれはありません! …えええ〜?…。

 

 

親としてはね、とても母親(ニコール・キッドマン)に共感した。子供を傷付ける者に対しては躊躇しませんよ。そんでね、どんな子でも我が子がいちばんなんだよ。頭悪くたって、見かけが悪くたって、その子が幸せなら性癖なんて些細なことどーでもいーわ。親は先に死ぬからね。親より大切な人を見つけてその人と幸せに生きていてくれればいちばんいいよね。

 

 

キャスティング。ゲイリー役のトロイ・シヴァンは子役上がりのユーチューバー。ローガンの子供時代が一番有名かな? 知名度が上がったところでゲイであることをカミングアウト。今は歌い手さんとしてもいろんなひとと活躍している。

 

 

ZEDDとのコラボ。

 

 

ギャリちゃんとのコラボ。


 

チャーリーXCXとのコラボ。

 

 

今作のテーマも担当。

 

 

いっぽうドラン監督は今回はイマイチな役柄。新しい映画、みたいっす。

 

 

場違いなおっさん役でジャレッドの排泄シーンを見守るレッチリのフリー。

 

 

ジャレッドを手篭めにした悪い奴ヘンリーこそ矯正すべき。性癖どうのというより、むしろ犯罪者なんで牢屋にぶち込んで海よりも深く反省してもらうべき。ジョー・アルウィン。テイラー・スウィフトのイマ彼。絶賛売り出し中。

 

 

観た後いろいろ思考が止まらず、長くなった! スイマセン! 最後にあたいのエガちゃんと原作者ガラルド氏。素敵なツーショット。