「TAKAちゃん大丈夫?」
乱人君が心配そうに尋ねた。
「ああ、なんとか大丈夫だよ。」
TAKAが気弱そうに答えた。
「真帆さんのことは何と言っていいか分からないけど・・・。TAKAちゃんは才能あるから何とでもやっていけるよ。昔一緒にバンドをやったじゃないか。TAKAちゃんはパワーあるから大丈夫だよ。」
「パワー・・・?ないない。もうすでに俺はギャグらしいよ。」
乱人君は昨日喫茶店で読んだ真帆のレディースコミックを思い出した。
乱人君さえも大麻臭を隠すために線香を炊いて集合住宅の労働者の親父に嫌われるTAKAキャラを見て笑ってしまったのだ・・・。
「あのマンガははさぁ・・気の毒だけどさぁ。」
「お前顔が笑ってるぞ。」
「そんなことないよぉ。」
「冷たいやつだな。」
「いや・・。その・・深刻にならなくてある意味よかったかもよ。」
「俺はプロデューサーとしては3文安になった。あいつのせいだ。」
「いや、覚醒剤で捕まったのは奥さんで、TAKAちゃんじゃないでしょ。」
「捕まった奴よりも笑われている。」
乱人君は微笑みながら
「いや、TAKAちゃんは一生分もう稼いだから・・・。」と言った。
「え?稼いだから喫茶店のオヤジでもやれって・・?」
「いや、そうじゃなくて、もう成り行きに任せても何とかなるよ。」
「何とかなんかならないよ。」
TAKAが「あのへんなレディスコミック連載を辞めさせたい・・。」と言った。
「真帆さんもすんごい企画に乗ったよね。」
「自伝連載辞めろって電話で文句言ったら、これで売れたらまた連載中止になった少女漫画も復活連載できるんだってさ。」
「まあ、いいじゃない。TAKAちゃんキャラ満載で・・。」
「よくないよ。ひどい男として描かれてる。商売あがったりだ。」
「まあ、あんなものだったんじゃない?」
乱人君が茶化したように言った。