TAKAがおそるおそる数時間後、娘の絵里奈と帰宅した後
家の雰囲気とその空気ががらりと変わっているのを
TAKAは察した。
玄関に真帆の母が仁王立ちして立っていた。
真帆はその横で無表情に生気もなく立っていた。
「TAKAちゃん、絵里奈を置いてこの家を出て行ってくれる?」
真帆のお母さんが冷たく言った。
「俺の家なんだけど・・・。」
TAKAがぼそっと言った。
「アンタの家かどうかは裁判しましょうよ。」お母さんが言った。
「薬チュウの裁判なんか時間と金の無駄だ。絵里奈は俺が育てる。」TAKAがきっぱりと言った。
「TAKA・・・。さっき編集部から電話があって、レディースコミックで自伝漫画描かないかって・・・。少女漫画がダメなら大人向きなのを描かないかって・・・。私このままぽしゃりたくない。」
真帆が小声で言った。
「そういわけで、あんたが真帆にアパート代貢がせたこととか、あんたの薬好きとか、真帆に体売らせて借金返済させた話とか全部漫画になるよ。」
お母さんが鼻で笑って言った。
「あんたが娘思いのいい父親を裁判所で演ずれば演ずるほど、真帆の漫画が売れちゃうよ。ついでに裁判所であんたの行いも全部バレるね。」
お母さんが勝ち誇ったようにTAKAに言った。