「しんちゃんまた来るからね。」
真帆がきっぱりと言った。
「困ります。」
「出入り禁止なら道端でTAKAを待ってるから。」
「写真撮られたりしますよぉ。」
しんちゃんが泣きそうな声で言った。
真帆の拒食症写真は写真雑誌でのヒットだった。
変にハイプロフィールの男と結婚して真帆の人生は大変なことになった。
「あたしね、高校生の時からTAKAは違う・・と思ったの。この人は違うって。家に行ったらボロくてね。でも楽譜にいっぱい音符が書いてあって・・そういうところが好きだったの。」
しんちゃんは真帆の目を見れなかった。
「この人はこのまま終わらないって思ったの。売れるって思ったの。だって他と違うもの。」
しんちゃんは昔K市で真帆が田中さんとキスしていた現場をTAKAと発見した時の事を思い出した。
TAKAがのろけていたように綺麗な娘だと思った。
付き合った時は処女だったとのろけていた。
あれから何年経ったんだろう・・・。
しんちゃんは真帆がこういう風に終わるとは思わなかった。
こんなアンデスのミイラみたいになって死ぬとは思わなかった。