KENちゃんは雅子さんの一重まぶたからふさふさと下向きに生えるまつ毛をじっとみた。
涙がぽろぽろそこからこぼれおちていた。
この人は苦しんでいるのだ。
あまりほかの女の痛みに共感したことがないKENちゃんが
深い同情を覚えた。
「これからどうやって生きていこうとか・・不安になる。」
雅子さんが言った。
そういう不安はKENちゃんの中にもあった。
「浮気ばかりで、フィリピーナパブにはまったりしてひどい旦那だったよ。でも生きていてほしかった。」
雅子さんがためいきをつくように言った。
それは俺・・か・・?
俺の話か・・・?
「フィリピーナに貢いでばかみたい。稼ぎ少ないのにさぁ・・。でも、でも・・死ぬことなかったのに・・。」
雅子さんがそう言った後嗚咽した。
俺みたいなやつだなぁ・・・とKENちゃんは思った。
「酒ばかり飲んでさぁ・・。」
雅子さんがそう言った後、KENちゃんはぎょっとした。