TAKAが真帆を家の前で車から降ろした。
「お母さんには、酔っぱらって転んで歯を折ったから、TAKAが送ったって言えよ。」
TAKAがむっとしながら言った。
真帆が力なくうなずいた。
「離婚はナシだよね・・?」
真帆が泣きながら乞うように言った。
「知らねーよ。」
そう言い捨ててTAKAは車で去って行った。
下弦の月が夜空に輝いていた。
急に19歳の時の自分が真帆の中でフラッシュバックしはじめた。
真帆がシャワーを浴びている間にTAKAがKENちゃんの前にクッキーの缶を出した。
KENちゃんが開けてみると大麻と白い長方形の小さい紙がいっぱい入っていた。
「吸った後、ちょっと持って帰っていいよ。」とTAKAが言った。
「俺、そんなに葉っぱ好きじゃないから本当にちょっとでいいよ。」とKENちゃんが答えた。
二人で葉っぱを紙に置いて丸めてライターで火をつけた。
真帆が風呂上りにタオルを巻いて通過した。
「なんか青い畳みたいな匂いがするよ。」と真帆が言った。
「あー、いいから、いいから。」とTAKAが適当に返事をした。
真帆はイノセントでそれが大麻だと分からなかった。
KENちゃんが「酒飲んだ後だからキツイ・・。」と言ってぐてっとした。
真帆が着替えて出てきたら・・・
TAKAがハイになって「お前もう帰れよ。」と真帆に言った。
「また会ってくれるの?」真帆が心配そうに聞いた。
「TAKAが会わなきゃ俺が会ってやるよ。」KENちゃんがハイ気味で言った。
「あー、絶対電話するから。」とTAKAが言った。
真帆が玄関のところで「バイバイ。」とTAKAに言った。
TAKAが「バイバイ。」と真帆に言った。
それが19歳の真帆とTAKAの二人の本当の「バイバイ」になった。