「いやだぁー。そんな理由で離婚なんて。」
真帆が涙をこぼした。
「いくら稼いでも俺のキチガイのお袋が使いまくるんだ。お前、自分のお母さんの事も考えてあげろよ。お
前の家の婿養子を俺が辞めないとお前の家族が大変なことになるぞ。」
真帆は遠い昔自分の母親も真帆が売れた後、真帆の金をあてにしたことを思い出した。
わたしたちはどこからどこまで似ているんだろう・・・
何もないところから出てきて
お互いを探り当ててここまで来たのに・・・・
真帆は唇をきゅっと固く結んでから
「昔、何にもない時のTAKAが本当に好きだったんだよ。今更貧乏なんて怖くないよ。」
ときっぱり言った。
「離婚すればお前は絵里奈とお前の印税で生き残れるぞ。俺はあのバカ女とぽしゃって、お前の家族に迷惑かけたくないよ。子供にも良くない。」
TAKAが困ったように言った。
真帆の心臓がばくばくした。
どこかで真帆は沢田貴章夫人のブランドから転げ落ちるのが恥のような気がした。
10代の時好きだった時とは違う暗いプライドが真帆の心をまたいでいた。
「すぐに離婚じゃないよ。でも最悪の時を考えていて。傷が浅いうちに俺から逃げてほしい。」