「U子をどうしよう・・・。」
KENちゃんが困ったように言った。
「青木君はそうやって今まで女の子喰ってたんでしょ。逃げ技は得意なんじゃないの?」
「そんなことないよ。」
「あー、はいはい。殺されないように早く引っ越したほうがいいよ。」
「U子、バックステージから靴下とかベルトとか盗むんだ。財布は盗まない。金目当てじゃないんだ・・っ
てか、俺は金ないけど・・・。」
「もぉ、何であんな子喰ったの?」
「喰ってないと思う。ただ夢を見ていただけだ。」
「脳みそ平気なの?夢を見ながらU子を喰えるの?酒はやめてまっとうな家庭人になってね。」
「酒をやめればまっとうな家庭人になれるのかなぁ?まっとうな家庭人になれば酒をやめられるのかなぁ?どっちだと思う?」
「さぁ・・どっちだろう?」
中村さんがあきれて言った。
KENちゃんがよろよろしながら「迷惑かけてごめんね。」と中村さんに言った。
「酒で死んだりしないでよ。」中村さんが言った。
「俺が死んでも、俺抜きでも世界はうまく回るんじゃん?」
「10年後くらい再結成したら、呼ぶから・・・一日だけの同窓会でもいいからまたいつかやろうよ。それまで死ぬなよ。」
中村さんが言った。
KENちゃんが悲しそうに笑いながら「それじゃ帰るから・・。」とアパートの扉に向かった。
「あと10年後生きてるのかなぁー?」
KENちゃんがぼやきながら出て行った。