碧いラフレシアの花 その800 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


「訳ありだっていいじゃないか。そんな絵にかいたような家庭ばかりじゃないよ。青木君は子供がいるからいいじゃない。僕は妻子は一生無理だ。」


中村さんが諭すように言った。



KENちゃんは何も答えなかった。












22歳の時メジャーデビューした夜と34歳でインディー引退した夜はあまりにも違った。








「でも時々子供なんかいなければもっと楽に生きれたのに・・って思う。子供には悪いけど。」


KENちゃんが小さい声で言った。



「あ・・でも、僕は君がうらやましいよ。僕なんかおかめ納豆さえも無理だ。お見合い自体が無理だもの。そういう家に育っていないし・・青木君みたいにモテそうに生まれていない。多分ここで・・このアパートでギタリストとして・・老けたまま孤独死だ。」


中村さんが言った。



「沢田貴章なんか違う人種だよ。石の中の玉だ。あの人だって奥さんが青木君と浮気しまくりで・・ちっとも幸せじゃないよ。一人で幸せ家族とか、愛妻とか思ってるんじゃないの?あの人だってあの人なりに苦しいことが多かったんじゃないの?」


中村さんが続けた。



「まぁ・・たしかにTAKAって普通に育った感じじゃなかったなぁ・・。」


酔ったKENちゃんが苦しそうに言った。



「いいじゃないか。他人にどう思われたって。中が幸せならいんだよ。青木君はそろそろ幸せになったほうがいいよ。」


中村さんが言った。



「堅気になろうかなぁ・・再婚しようかなぁ・・。」


KENちゃんがつぶやくように言った。



「もうチャンスがないかもしれないよ。ダメ元でいいじゃないか。普通の人だとうまくいくかもよ。」


中村さんが言った。




【あす楽】王家の紋章(1-56巻 続巻)漫画全巻セット【中古本】【中古】afb
¥9,990
楽天