碧いラフレシアの花 その791 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



明け方になって完全に死人のように潰れたKENちゃんをU子さんと中村さんが抱えるようにして中村さんのアパートに連れて行くことになった。


KENちゃん34歳の最後のギグの打ち上げの夜の空が白々と明けた。



春の朝の風が昔ローディだったしんちゃんの頬を打った。



しんちゃんが意識がないKENちゃんの頭を撫でて「幸せになってよね・・。心配だよ。」と言った。




それからしんちゃんと乱人君が始発の地下鉄の駅に引きずられていくKENちゃんの背中を見守った。



オレンジ色の太った太陽がよろよろと昇ってきた。



「昔、B・Bのメジャーデビュー記念ギグの打ち上げでもKENちゃんが潰れてさ・・・。」


しんちゃんが昔を思い出すように言った。


「TAKAさんと真帆さんがKENちゃんをTAKAさんのアパートに連れて行った・・こんな感じに・・。」


しんちゃんが目を細めてオレンジ色の空を見た。


「覚えているよ。あの2人が結婚してあんなに金持ちなるとは思わなかった。真帆ちゃんはかわいい子だったね。11,2年も前の話だった。」


乱人君が答えた。


「今はあんな子が最後のグルーピーでさぁ・・・KENちゃん、見合いでフツーのおっさんの幸せがくるといいね・・。」


しんちゃんが言った。


「俺はKENちゃんはおかめ納豆とまた地獄を見ると思う。TAKAと真帆ちゃんはなんだかんだと不可思議でアーティなところが似ていた。2人が成功したのはさもありなんだ。2人でなんか幸薄くて夢を見るところがあって・・それで・・ドラッキーでも・・だからずっと2人は一緒だった。俺はKENちゃんは結婚に向かないと思う。」


乱人君が言った。




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