世間ではその頃からバブルが崩れ始めていた。
TAKAは平気だった。
怪しくなる前に真帆が、TAKAの不動産業に反対し始めて、丁度いい時にホテルも売っていたのだった。
「あぶねえ。あぶねえ。ちょっと遅くなったら歌手のSさんみたいに破算しそうになっていた。」
TAKAが茶目っ気たっぷりに真帆に言った。
「一番いい時に売ったぜ。」
TAKAが高笑いをした。
「ははは。バブルの甘い汁も吸ったし、仕事は好調だし・・・。」そう言いながらTAKAがTV撮影の帰りの車の中で真帆の手を握った。
「いい奥さんと子供もいるし。」
真帆の胸が高鳴った。
「軽井沢の別荘だけは真帆へのギフトだから、使えよ。」
真帆が嬉しそうにうなずいた。
「KENちゃんと結婚しなくてよかったね。」
真帆は苦笑いをした。