自分は太って醜くなったけれど
真帆はTAKAの事がまた好きになった。
TAKAの事が好きになればなるほどなおさら自分のつりあわない体に惨めさを感じた。
TAKAは真帆にはかなり呆れていたけど
お母さんよりは真帆に辛抱強く付き合った。
真帆がせっかく手に入れた
プロデューサーの沢田隆章の妻の座を
こんなつまらないネタでチャラにしそうで
お母さんは真帆にいらだっていた。
真帆の収入でも充分やっていけたが
TAKA抜きではステップダウンだった。
奇妙な事にお母さんはこののらりくらりとした婿養子のTAKAの大ファンだった。
真帆がアイスクリームを一パック全部食べて嘔吐に走った時
トイレの外からその音を聞いて
「食べ物がもったいないからもうやめてよ!」とお母さんが叫んだ。
TAKAが真帆にいたわりの言葉をかけると
お母さんはTAKAが真帆を甘やかしている・・と不快な顔をした。
夜寝室で真帆が気弱そうに
「やっぱり太ってる子は嫌い?プロデュースしてる可愛い子のほうがいいの?」と聞いてみた。
春の満月の光が寝室の窓から射していた。
「いや・・そういうことばっか気にしなくていいよ。ハムスターみたいで可愛いよ。」
TAKAがおちょくったように言った。
「ひ・・ひどい、ハムスターって・・・。」
真帆が嗚咽するように泣き出した。