碧いラフレシアの花 その701 真帆28歳の夏 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



退院してから真帆の拒食症は良くなっていった。


退院してから真帆がびっくりするくらいTAKAとお母さんが真帆に優しくなった。




あんな死にそうな寂しさはなんだっただろう・・・


去年のクリスマスに「真帆の旦那さんみたいに金ねえし・・。」と自虐と嘲笑が混じったようなコメントをKENちゃんから電話で貰って・・・・


何だか人生全部の愛がぶっ壊れたようにガタガタとドミノ式に真帆は崩れていった。



真帆が本気でKENちゃんを愛しているようには、KENちゃんはあの不倫を本気にはしていなかった。







少女漫画の連載を再開をした真帆をTAKAはちゃんと優しく支えてくれた。



TAKAはどこかで変わったんだろうか・・・・


KENちゃんはどこかで変わったんだろうか・・・




10年近くの月日が全部を変えたのか・・・・






お母さんがミシンを踏んでいる音がした。


今度ハワイに行く時の為に絵里奈のサンドレスを作っているのだと言う。


遠い昔、鬼の形相でいつも怒るお母さんが真帆にひまわりの柄のサンドレスを作ってくれた事を思い出した。

生きていくのがやっとの生活レベルで、狭いアパートでお母さんがミシンを踏んでいた。






もう一番好きな人と一緒になれなくても仕方がないじゃない・・・・


真帆の目から涙がこぼれた。



みんな不完全なまま老けて

どうにかこうにかやっていくんだよ・・・。


真帆はお母さんの背中を遠くから見ながらそう思った。