碧いラフレシアの花 その648 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

小さい頃は自分に自信がなくて手のひらにいつも汗をかいていた。


だから恥ずかしくて誰とも手を繋げなかった。



中学生くらいになってからみんながじっと見るようになった。

死んだ父親似の無意味なルックスのよさが真帆の人生をさらに難しくした。


真帆は他人がさらに怖くなった。



女子高に上がった時、通学に使う駅でよく見かける男の子が声をかけてきた。

真帆と同い年だった。



凄く優しい男の子で真帆は告白されてすぐにつきあった。見た目はそんなによくなかった。

真帆よりもずっと偏差値が上の私立の男子校の男の子だった。

真帆は一所懸命好かれるように努力した。



真帆がその男の子を家に連れて行った時、おぼっちゃんのその子がぎょっとした顔をした。

あまりの貧しさに引いていたみたいだった。

品がない真帆のお母さんにもその男の子は露骨に嫌な顔をした。

そういえば近所に住んでたKENちゃんも真帆の実家のアパートに来て

似たような反応でその貧しさにびっくりしていた。

でもKENちゃんは相手を傷つけないように、顔に出さない努力をしていた。真帆にはそれが分かった。



その男の子はそれからあからさまに真帆をへこますようになった。

真帆の女子高の偏差値の低さから

死んだ父親の職業まで

事あるごとにどちらが上で

どっちがバカかを強調した。




その子とは上だけ脱いでして

処女だけは守って

逃げ出した。




彼氏と別れた後

バンドが好きなお友達が

真帆をライブに誘うようになった。



高校1年生の終わりごろから

バンドが好きなお友達と

厚い化粧をして歩いたりすると

ツイてない自分を忘れられるような気がした。




その頃初めてTAKAを見た。

こんな綺麗な男の子がいるんだと

真帆はびっくりして

本当に好きになった。



TAKAの事を考えたり

付き合う事を想像すると

何もない自分が癒される気がした。